2018年4月24日火曜日

1284「三陸8」2018,4,24

 今日は4月1日で年度が変わりスタートの日です。野田村にあるアジア民族造形館は冬季閉鎖を終えて今日から開館です。ラッキーです。野田村は久慈市に隣接する村です。海岸沿いの県道268号線を南下して程なく国道45号線に出ます。そこから西に曲がり、山の方に進みます。
 山間の集落を抜け狭い道を進みます。左手に鳥居が見え程なく到着です。造形館は日形井の集落の中にあります。何で岩手のこんな山奥にアジア民族造形館があるのか不思議です。駐車場脇には綺麗なトイレがありますが他は古民家が点在しています。私たちが駐車場に車を止めると、受付とある古民家の中でこちらを伺う姿が見えます。私たちの到来を待っていてくださった様です。




 受付をして10名の入場券を購入したら大喜びです。今日から開館して私達が最初のお客さんだったようです。冬の眠りから覚め、諸々準備を整えて今日の日を迎えたようで、大歓迎して頂きました。ここは野田村の運営施設です。
 以下がアジア民族造形館の紹介です。  
「築200年の歴史ある南部曲がり家をアジアの展示館として改装し、第一展示棟ではアジア各国の民族衣装や陶器類、玩具などの資料、第二展示棟では寺院の装飾品や籠の編組品、色鮮やかな前掛けなどを展示しています。
 色鮮やかな衣装を身にまとい記念撮影!アジアを一層身近に感じることができます。
また、周辺には芝生や滑り台がある「アジアの広場」もあり、鳥のさえずりを聞きながらのんびり散策することができます。」

 先に第1展示棟を見学しました。何故ここにこのような施設が出来たのかお尋ねし、詳しく説明して下さいました。(その事は次の紹介記事に書かれていますのでお読み下さい)
 民族衣装を試着でき、若者達はお気に入りの衣装にご満悦です。南部曲がり屋の茅葺の家は保存が大変です。常に薪を燃やしてその煙を家中に充満させて害虫の発生を防ぐのだそうです。萱に害虫が発生すると烏が食べに来て萱を損ねてしまうといいます。家は人が住まないと痛みが進みます。玄関から直ぐの所に囲炉裏があります。火に当たり、火を眺めていると落ち着きます。
 曲がり屋の1棟は数年前に吹き替えしたようですが、職人さんは青森から来ていただき3ヶ月かかり3000万の費用を要したそうです。

 少し詳しくこのアジア民族造形館を紹介した次のブログがあります、
「NHKの朝ドラ「あまちゃん」の舞台である久慈市の南隣に野田村がある。そこにはアジア民族造形館というユニークなミウジアムがあるが、地元の野田村民にさえあまり知られていない隠れ名所である。
 国道45号から、車がやっと行き違えるほどの曲がりくねった道を約15分。途中に標識がなければ道を間違えたかと思うほどだ。もう人が住んでいそうもないと思われる山あいの森に囲まれるように曲がり屋の集落がある。日形井の集落である。曲がり屋4軒を整備してアジア各地の民族の生活用品などを展示しているのがアジア民族造形館である。
 約1万平方㍍の敷地内には2つの展示館のほか、タイ・カレン族の高床式住居、ヤオ族の土間式住居、陶工房のだ焼、染織工房などもある。第1展示棟は「東南アジアの仏教~深遠なる信仰のかたち~」がテーマ。仏像、仏具、経典、寺院の装飾品など信仰に関する資料が展示してある。第2展示棟は「ウズベキスタンの古布~スザニ~」がテーマ。中央アジアに暮らす遊牧民の女性たちが丹念に織ったスザニ、アジア各国の背負子や前掛けなどが展示してある。

農村原風景と苫屋 
 開館したのは1986(昭和61)年。東京にあるアジア民族文化研究所の金子量重所長が長年集めた資料を展示する場所を探していた。できれば曲がり屋がいいと思い、岩手県にきた。久慈市で隣村の野田村日形井地区に曲がり屋があることを聞き、当時の佐藤吉男村長に借用を申し入れて実現した。そばにはきれいな日形井川があり、施設内には池や畑もある。ここには都会人が置き忘れてきた日本農村の原風景がある。
 単に物を展示して見せるだけでなく、染色教室や作陶体験、アジア各地の仮面や民族服教室などのイベントもあり、国内だけでなく東南アジアやヨーロッパからも研修に訪れる人たちがいる。
 近くには、やはり曲がり屋を利用し創作料理でもてなす民宿「苫屋」もある。ここのご夫婦は世界中を旅して、ここに居を定めた人で、電話もパソコンもないから予約ははがき、手紙だけ。「予約の取りにくい宿」としてマニアには隠れた人気があるようだ。」
https://ameblo.jp/t-ka/entry-11541175745.html

 更に以下は訪問記事です。
http://blog.noda-kanko.com/2010/0428_093700.html
http://blog.noda-kanko.com/2017/0628_092758.html

 第2展示館に向かいます。入り口にはロッコーンというタイのアカ族の集落入り口の門があります。悪霊の侵入から村を守るといわれるもので、日本の鳥居に似ています。牛頭天王社を参拝し、第2展示棟を見学です。タイのカレン族の高床式住居も見学しました。ここには泉田之也さんの、のだ焼きの作品が展示されていました。泉田さんは朝日陶芸展でグランプリを2度、日本陶芸展で優秀作品賞を獲得した作家で、創造力あふれる感性が生みだした個性豊かな芸術作品、生活実用作品です。