2017年10月4日水曜日

1082「最優秀賞3」2017,10,4

5.顧問3年目
 2017年、顧問3年目。現ファーストペンギンのドラムを担当するAが入部してきました。小さいころからリズム遊びが得意で母親の勧めで小学5年からドラムを始め、中学では吹奏楽部に所属、性格も素直で申し分ない生徒です。
 これまで、ファーストペンギンのドラムは1学年上の先輩が叩いていましたが、実力は雲泥の差です。いろいろと話し合いの末、ドラムをメンバーチェンジすることになりました。 
 ここでの主(ぬし)は私なので、私の意とする方向へ動いてくれました。これも生体エネルギーのなせる業です。Aがドラムに加わったことでセッション練習の時間も増え、ライブの回数も多い時には、月に3回も出演しました。
 そして、高校総合文化祭では、初めてのオリジナル曲「ファースト」で、大会に臨むことになりました。ギターボーカル担当のBが、作詞作曲。制作に時間はかかりましたが、その分とても素敵な曲に仕上がりました。
 大会1,2ヶ月前からは、白しらべに加え黒しらべも持ち歩き、岩森力とATOWA・Wにどぶ漬けした石で、部室に「八倉」をプラスしました。
 これまで高校総合文化祭で、最優秀賞をとったバンドは大抵3年生、そして演奏順も最後の方です。ファーストペンギンは、1、2年生で構成されたバンドで演奏順は3番目と上位に食い込むのはなかなか不利な状況です。
 しかし、彼らが演奏した瞬間に会場の空気が、ガラッと変わり一気に盛り上がりました。「盛工の演奏は本当に良かった。他の学校の演奏はギターやドラム、一つ一つの楽器の主張が激しすぎる、盛工の演奏は一つになっていた」と専門委員長の校長からもお褒めの言葉を頂きました。
 審査の結果も満場一致でファーストペンギンに決まり、生徒の評価アンケートもとても高かったと後から聞き、さらにうれしく生徒達を誇らしく思いました。大会後は、約束通りバンドのメンバーと夕ご飯を食べて帰りました。胸がいっぱいで、乾杯したサイダーがやけに美味しいねとみんなで笑いました。
 大会で最優秀賞を取った事のうれしさと同時に、ドラムのAの母親のことが頭に浮かびます。PTA母親委員会の活動に熱心に参加され、卒業してからも文化祭に手作りお菓子を持ってきてくださり、直接お会いしたことはないけれども、素敵な方だなぁと思っていたのです。それがAの母親でした。入学してすぐに、Aの母親が、1年前に急死したことを知りました。不思議な巡り合わせに、「Aをよろしく」と言われているような気がしてなりません。きっと天からのエネルギーが4人のメンバーには沢山降り注がれ、Aの母親の後押しもあったのでしょう。

6.終わりに
 これまで生体エネルギーを学び、机上だけではない結果を自分の生徒達を通して見ることができ、この理論と技術のすごさに確信を持つことが出来ました。生徒達の為に何とかしたいと生体エネルギーを活用してきましたが、今振り返ってみると、自分がしてきた以上に大きな喜びを生徒からもらうことが出来ました。
 音楽の趣味も個性も違う者同士が集まって、バンドを続けることの難しさも分かりました。それは、ファーストペンギンのB、C、D、Aも同様です。しかし、全く違う個が、それぞれの能力を発揮して、協調をしながら一個として活動を継続することができているのは、生体エネルギーの力なのだと思います。
 これからもファーストペンギンの4人は、自分を高め、成長しつづけてくれるものと思います。そして、卒業していった先輩達の悲願でもあった同好会から部への昇格の日もそう遠くはないような気がします。
 ファーストペンギンの当面の目標は、オリジナル曲を量産して、盛岡市内のライブハウスで毎年12月に行われるチャンピオンズリーグで優勝し、賞金5万円をゲットすることだそうです。もちろん、2年連続「最優秀賞」も夢ではありません。
「バンドの基本は楽しむこと!」を胸に、これからも生体エネルギーの学びと実践を続け日々楽しんでいきたいと思っています。生徒達が望む未来を導き手助けしてやることが、私の役割・天命なのではないかと思います。
 最後に、辛いときにも仕事を辞めずに乗り越えることが出来たのは、大久保先生、天命という場、天命の仲間達が居たからです。改めて大久保先生には感謝申し上げます。逆境は必ず自分を成長させてくれるのですね。