2017年4月25日火曜日

920「合気15」2017,4,25 拆石神社

 この拆石神社について詳しく記載されているブログがありますので、その内容の一部を抜粋して紹介します。
「葉坂の拆石神社」
 石室について
「それに石室のようなお墓がある。これは、横穴石室でこんもりとした森が古墳の様子だが誰のお墓であるか不明。城跡のようなものは見つからないことから、古代祭祀場として置かれた巨石群に、古墳を建てたと思われます。
 横穴式のものは、九州から伝わり、通常の古墳は一箇所に穴を空けるが、横にも穴を設けることで、自由に外へ往来できるようにしたことが由来にある。霊魂を閉じ込めず、あの世とこの世を行き来できるようにした。その横穴石室は川崎や村田町、金ヶ瀬のある大河原や名取周辺にたくさんあります。
 その背後に巨石があるのだから、墓場としか思えないのですが、だからと言って人骨がでてくるわけではなく、とても女性的な神社だと感じます。何かあってここに埋めたと思うのですが、霊的なものを外に出さないように巨石が何かを覆っているような感じが想像できます。」
 祭神の大宜都比売(オオゲツヒメ)神に付いて
「新羅の郷から「土」のイメージがとても強く、人間が肉体をもって死ぬのは腐敗することにあり、それは土に還ることだから、人間は土から生まれ、土に還るのが縄文的だと思うのです。その思想がこの神社にあったわけです。オオゲツヒメは土の女神といえるでしょう。 
 元は磐坂であったのを葉坂に名前を変えたのは理由があると思います。また、ククリヒメを祀っているのは白山信仰が由縁。白山信仰のあるところでは、少し南にいった角田の斗蔵山も。ここも大同2年坂上田村麻呂が祀ったといわれる観音様と白山神社がある。
 それにしても東北地方には、「大同2年」という年号の創建が多い。この時代になると、ほとんどが坂上田村麻呂と決まっている。この頃、何か天変地異のようなものが起こったのでしょうか?その理由はわかりませんが、大噴火が起きたとかも考えられそうです。

 さて、柴田町史には、拆石神社はスサノオではなく、ヤマトタケルの磐坂皇子を祀るとある。磐坂皇子は、市辺押磐皇子(いちのへのおしはのみこ)ともいう。
 456年頃、王位に継承させたかったが、雄略天皇が反対した。狩りに誘い、「猪がいる」と偽って皇子を殺した伝承がある。さらに舎人の佐伯部も殺し、同じ穴に埋めたと。また、押歯(八重歯)からこの名前がついたそうで、ここの葉坂という地名は、磐坂皇子の磐坂→破坂→歯(葉)坂になったといわれている。

 この神社のご祭神オオゲツヒメは穀物の神様なので、大地母神が根底にあります。阿波国から神生みのイザナギ・イザナミを産んでいるのですが、高天原を追放されたスサノオが関係している。高天原を追放されたスサノオは、空腹を覚えてオオゲツヒメに食物を求め、オオゲツヒメはおもむろに様々な食物をスサノオに与えた。それを不審に思ったスサノオが食事の用意をするオオゲツヒメの様子を覗いてみると、オオゲツヒメは鼻や口、尻から食材を取り出し、それを調理していた。スサノオは、そんな汚い物を食べさせていたのかと怒り、オオゲツヒメを斬り殺してしまった。すると、オオゲツヒメの頭から蚕が生まれ、目から稲が生まれ、耳から粟が生まれ、鼻から小豆が生まれ、陰部から麦が生まれ、尻から大豆が生まれた。

 この拆石神社にオオゲツヒメを祀るのは、死から生の再生が込められている。飛鳥時代まで遡れるか不明ですが、この時代からの子孫たちが住んでいたような感じがするうえに、拆石神社は、都から逃れてきた一族の墓場のような気がします。
 なぜなら、オオゲツヒメを祀る意味が深い。言霊で考えると、磐坂とは、言霊では「天津磐境(あまついわさか)」という。
「アワ」で産まれたオオゲツヒメは、淡路島のオノコロ島という日本列島誕生の島になる。
穂(コトタマ)が別れて出来る狭い区分(島)となり、「ウ」の天からアワが生まれる。
ウは、産む(うむ)の「ウ」で代表されるように無から有を生み出し、アワは、私とあなたの主体と客体。
 それから現象がおこり、天津磐境は、ウ、アワ、ヲヱエオ、ニイリミキシチヒ(八韻)、ヰイの17音の天津=先天、磐境=五葉坂(五官で現す精神の現象)という難しい話・・・・・。
磐境=五葉坂から、磐境に葉という地名に変えたのは、言霊の意味もあるでしょう。
 ここは、死からの再生を祈祷する場所だったことがわかります。誰かの魂を望んで。
 この思想は、新羅の人たちが新たな再生を求めていた場所だったのでしょうか?又は、古くから住んでいたアイヌや縄文人の末裔だったでしょうか?祈りとは、墓場でもあります。

 ところで、別名表筒男神(うわつつおのかみ)中筒男神(なかつつおのかみ)底筒男神(そこつつおのかみ)の三神を祀る意図は?
 オリオン座の三ツ星だと思いますが、三神を祀る神社は大阪の住吉大社で、海神です。
・・・」
 以下省略。長い引用になりましたが、地母神の祭神の大宜都比売(オオゲツヒメ)神の解説、その神はアワで生まれている、アワウの解説、そして磐坂の地名と磐坂皇子の繋がり、等々、面白い世界です。