2017年12月31日日曜日

1170「出羽9」2017,12,31

 美味しい料理に身心が満たされた後、次なる目的地は何処か?です。ここもしっかりと神の計らいでしょうか?天気次第ですが、全てお任せして取り敢えず早めに帰る方々が新幹線に乗る北上市に向かいました。
 高速道路の秋田自動車道を南下して分岐を東へ向かいます。北上山地を抜けて北上ジャンクション近くに来ると太陽が顔を出してきて、とても良い天気になりました。ありがたいことです。
 そこで思いついたのが北上市立花にある「みちのく民族村」です。前に訪問してとても面白く、興味津々で見学していたのです。その時に、ここを木内さんと一緒に見学できたら、村作りのイメージが湧くよね、と話していたのです。皆さんに提案した所、全員一致でここも決まりました。午前の秋田県博物館といい、このみちのく民俗村と言い、今、必要なことをベストタイミングでお与え頂ける大きな配剤に感謝です。
 北上川の東側、桜の名所の北上展勝地のエリアにみちのく民俗村はあります。そこの紹介です。

「みちのく民俗村は、北上川流域とその周辺の茅葺民家を移築復原した東北有数の野外博物館です。
 山あい約7ヘクタールの敷地に、南部曲家などの茅葺民家10棟のほか、大正建築の名残をもつ旧黒沢尻高等女学校の校舎など19棟、合計29棟が点在しています。
 園内には南部藩と伊達藩の境塚が残り、旧女学校の校舎には多数の民俗資料も展示しています。 
 どこか懐かしい風景のなかで昔の暮らしを学び、四季折々の草花に出会うことができるゆったりとした場所です。」

 谷間と丘陵地からなる村内は、民俗村導入ゾーン、南部伊達領境ゾーン、北上川流域古民家ゾーン、縄文時代と古代遺跡ゾーンから構成されています。そこには29棟の古民家やその他の建物が移築復元されていて、良い加減、いい感じで家々が点在しているのです。













 民俗資料館も見学しましたが、古の生活が髣髴とされる品々に懐かしくもあり、新たな発見もありで1時間程の時間が過ぎるのはあっという間です。しかし陽が沈むに従い、深深と寒さが身体に凍みて来ます。






 次は最近お気に入りの北上川河畔にある北上シティプラザホテルに向かいます。この旅での木内さんを囲んでの最後のミーティングです。ホテルロビーにある喫茶でお好みの甘味系を頂きながら、木内さんのお話をお聞きし、感想や質問など話が弾みました。



 最後にまとめとして木内さんが話された次の内容を紹介します。

「新しい家族が村に出来て、自然を共に学んでいきます。そこではお互いを比べあうことなくそれぞれの持ち味を活かして暮らしていきます。そこでは太陽のバイオリズムで生きます。現代社会のように時計に縛られていると、だんだん精神がおかしくなります。
 私たちは一人で生活できないので皆で守って行くのです。そしてそこでは和気藹々と生きていきます。本当の地球人としての優しさに目覚めて欲しいと思います。現在の社会構造を変えて行きながら、自分が参加でき、自分を活かせる村作りの研究をして行くのです。
 人間的に丸くなって皆でやって行くのです。その村の中では企業内病院があり、終身雇用で働き、皆が安心して暮らしていける。その中で皆がワクワク出来るのが良いです。
そこで自分の求めている事を学んでいきます。そうして学びながら楽しんで生きていく。嫌な事を即忘れて、前向きに、自分を喜べることをするのです。それを自慢して、皆にそれは良かったね!と喜んでもらうのです。
 自分の良いところを見つけて、それに気づいて活かしていく。今の社会構造の中でなく、新たな仕組みの中で、皆さんが生まれつき持っているものを磨いて行く、そんな村作りが出来たらと思います。」

 北上駅に18時過ぎに3名の方が下車して、お別れです。後は仙台駅を目指してひた走ります。19時半前に着いて、定番の中華屋さんで夕食をとり解散です。木内さんの益々の活躍、新しい構想が現実化出来ることを皆さんで協力して、楽しくここで出来る事をやって行きたいものです。
 来年も木内さんは4回仙台にお越し頂けます。次回は2018年3月30日講演会です。ご縁の方は是非参加ください。

2017年12月30日土曜日

1169「出羽8」2017,12,30

 入道崎を後にして次の目的地は男鹿の名所の寒風山です。30分ほど道を登り進みますが途中から雲行きが怪しくなり、ついには雪です。寒風山の頂上展望台への道は積雪で視界も不良です。引き返した方が良いとの声も出ましたが、Uターンも出来ないので取り敢えず展望台まで登りきりました。雪に覆われた展望所も今日が今年最後の営業日でした。写真を撮り忘れましたが銀世界で眺望はゼロの世界でした。

 寒風山の紹介は以下です。
「寒風山は、眺望に優れ二つの噴火口による起伏を持ち、岩場や湧水池などが点在し全山芝生の山として、全国にも類を見ない珍しい地形の山として知られております。2011年には、男鹿半島が日本ジオパークの指定を受け、寒風山はその中核をなすものである。
 特に眺望は、群を抜いており、「世界三景・眺望の山 寒風山」を標榜し、その魅力を発信するため世界三景の看板を設置するものである。
 世界三景「寒風山」の謂われ
 かつて寒風山は、地理学者 志賀重昴(しがしげたか)が大正2年(1913)9月に寒風山を訪れ、世界三景と賞されるほど風光明媚な山として紹介された。ちなみに世界三景とは、(アメリカのグランドキャニオン・ノルウェーのフィヨルド・寒風山)とした。志賀は、主著「日本風景論」で以下の様に表現している。
「山頂に円形なる旧火口あり、周囲一里あまり、全山輝石 安山岩より成る、沿岸は、日本海の怒浪岩石を撃ち、風光の跌宕なる東北に冠絶(飛び抜けて優れている)」と最大限の賛辞をもって紹介している。又、世界三景には異なる説もある。中川重春(初代男鹿市長)が寒風山からの眺めは、ナポリやブエノスアイレスと比しても劣らないと賞賛したことにより(元琴湖会)が標柱を立てたとの説もある。
 いずれにしても、寒風山からの眺望は、見事であり、山頂にその看板を掲げその魅力の発信により、多くの皆様にその絶景を堪能いただければと思います。」


 トイレをお借りして、早々に下山です。雪の中、これから予定の滝の頭、岩清水龍王封蛇石は全てキャンセルすることに変更です。それではどうするかです。実はもしも悪天候で駄目な時にと、何処か代案を考えていた方が良さそうだな、と直感を頂いて今朝、調べて準備をしていたのです。天は善き計らいをしてくださっていました。
 皆さんが興味を示す展示が秋田県博物館で開催されており皆さんに提案した所大喜びでで賛成してくださいました。丁度、博物館がある場所も男鹿から秋田の高速道路へ向かう途中にあるのです。何と言う幸運でしょうか。今日の悪天候をなして、博物館に誘導された感じがします。
 その企画は2017年の企画展「植物を編む-暮らしの中の編組-」ですが、なんと12月2日、昨日から始まっているではありませんか。

 企画展の紹介文です。
「編組品は、竹や草、樹皮、つるなどの植物を編んで形作られたもののことです。農具や運搬具、台所用品など、かつては、暮らしに欠かせない大切な道具でした。
 現在では、プラスチックなどの様々な代替品が手軽に入手できるようになり、編組品はあまり見かけなくなりました。
 しかし、素材採集の方法や編み方の技術は後世へと受け継がれており、古くは縄文時代まで遡ることができます。編組品には昔の暮らしや文化、知恵がつまっています。
 本展示では、失われつつある編組品の価値を再確認し、そして風土に育まれた手仕事の技と美の魅力に迫ります。」
https://www.akihaku.jp/kikakuten/2017/4plant/plant.htm#
 1時間程皆さん楽しき古の智慧、技術、巧みの世界を楽しみました。








 後の予定は大仙市大曲、横手市の豪雪地帯ですので全てキャンセルすることにして昼食会場に向かいました。目指すは大曲市のお寿司、日本料理の蔵さんです。美味しい、御蕎麦とお寿司を頂き大満足です。




2017年12月29日金曜日

1168「出羽7」2017,12,29

 朝はスッキリ目覚めました。しかし外へ曇天で少し太陽の光が差し込み、日本海をほのかに照らしています。朝風呂をゆっくり頂き、いのち蘇り、日本海を眺めながら朝食を美味しく頂きました。
 玄関、ロビーには「なまはげ」さんが鎮座しています。出発前に皆さんでにこやかに写真を撮っていただきました。お宿の心のこもったおもてなしを頂き、心地良い嬉しき、ありがたき出発です。






 今日の最初の目的地は八望台です。宿から近い所で、10分程で到着です。朝の時間ですから他の観光客は居らず、私たちで独占してその景観を満喫出来ました。東に真山、寒風山が見えます。西には戸賀湾です。
 以下が八望台の紹介です。
「八望台は、眼下に戸賀湾や、全国的にも珍しい爆裂火山湖(マール)の一ノ目潟(国指定天然記念物)、二ノ目潟、三ノ目潟(三ノ目潟は地形のくぼみしか見えません)、さらには遠く東方面には寒風山や、北方の海岸線からは遠くは白神山地・奥羽山脈・青森県境までもを眺望できる男鹿屈指の展望台です。
 男鹿半島でも有数のビュースポットで、観光ツアーの定番コースにもなっています。
「八望台」という名は、高松宮殿下ここを訪れられた時に命名されました。
 3つの目潟は、いずれもマールと呼ばれる火山です。マールとは水とマグマが接触して起こる水蒸気爆発によってできる火口のことで、東北では「男鹿目潟火山群」が唯一です。
 8万年前から2万年前にかけて、それぞれがほぼ1回の活動でできました。噴火後、地下水が火口を満たし、湖になったのです。目潟の噴出物には、地下数十キロメートルにある貴重な岩石も含まれています。


 一ノ目潟は、マールの典型として重要であることから平成19年7月に国の天然記念物に指定されました。また、地球の深層部から吹き出た岩石が見られる火山としても世界的に認められ注目されています。湖底堆積物(年稿)などの発見で地球環境史を考える研究に有用視されています。湖底には、一年毎に堆積した地層が数万年分たまっています。
 噴出物には、ボーリングでも届かないほど地下深くの岩石(カンラン岩など)が多く含まれており、地球の内部を知るための貴重な情報源になっています。この火山から出た軽石は湾の周りや、安田海岸と脇本の地層(鮪川層)の中に残っています。
 戸賀湾は、42万年前の活動でできた火口のほぼ西半分が入り江になったものです。
 また、八望台は男鹿半島でも有数の夕陽が綺麗に見える場所で、地元民おススメの夕陽鑑賞スポットになっています。夕陽の時間帯には家族連れや恋人たちが、日本海の向こうの水平線に沈んでゆく夕陽を鑑賞に訪れます。
 日の入りを迎えると、辺りは黄金色に染まり幻想的な雰囲気へと変化していきます。
美しい景色に時間を忘れ身を委ねれば、日々の喧騒から開放され至福の瞬間を過ごすことができることでしょう。」






 次は入道崎です。そこにも10数分で到着です。海風が強く吹き付けてここも観光客は誰も居ません。今は使用されていない灯台の先にモミュメントがあります。この地は北緯40度線上にあるのです。
 以下が入道崎の紹介です。
「入道崎(にゅうどうざき)は、秋田県男鹿市、男鹿半島北西端に位置し、日本海に突出する岬。入道岬と表記することもある。施設付近には食堂が4軒ほど軒を連ねている。
 付近には海岸段丘が発達しており、日本海の荒波の波食によって築かれ、落差30mもある荒々しい海岸を見せる。対称的に地上には穏やかな草原が広がる。
 観光拠点としても機能しており、特に北緯40度線上にあることから、それを印した安山岩のモニュメントが配置されている。男鹿国定公園の一角で、ここから八望台に向けて海岸線に沿って急勾配の道路が連続していてリアス式海岸に近いような形になっている。
 また、1898年(明治31年)に建造された入道埼灯台があり、白黒対称の縞模様が一際目を引く岬のシンボルとなっている。岬からの夕陽が美しく、日本の夕陽百選にも選ばれている。」
 寒風に晒されながら北緯40度線と日本海の勇壮な荒波を満喫しました。