2016年7月31日日曜日

651「ホロトロ2」2016,7,31

 7月9,10日にホロトロピック・ネットワークと共催で講演会、セミナーを開催しました。4年ぶりでしたが天外さんにとっても今年は仙台で開催出来たことは、ベストタイミングでした。天外さんはとても怪しい方ですが、そのプロフィールは以下のようです。
 「本名を土井利忠: 工学博士(東北大学)、名誉博士(エジンバラ大学)元ソニー上席常務。東京工業大学電子工学科卒業後、ソニーに勤務。CD、ワークステーションNEWS、犬型ロボット「AIBO」などの開発を主導。ソニー・インテリジェンス・ダイナミクス研究所(株)所長兼社長などを歴任。現在「ホロトロピック・ネットワーク」、「天外塾」、「フロー・インスティチュート」主宰 著書『意識は科学で解き明かせるか』『ここまで来たあの世の科学』『宇宙の根っこにつながる瞑想法』『運命の法則』『問題解決のための瞑想法』『運力』『生きる力の強い子を育てる』『経営者の運力』その他多数」

 ソニーで数々の新商品開発に携わり、CDやロボット犬のAIBO開発の責任者で特に有名です。又、江戸幕府の大老土井利勝で知られる土井氏の末裔でもあります。
 9日は講演会で、歯科医師の佐藤青児先生の「リンパケア」と、天外さんの「日本列島祈りの旅」でした。その内容を簡単に紹介します。

 佐藤先生は月見歯科クリニック院長、メディカルエステ・メディカサトウ主宰。「さとう式リンパケア」考案者です。佐藤さんのリンパケアは、独自の理論と技法に基づき、歯科医療、美 容、凝り、むくみ、スポーツ指導などの領域で顕著な改善をもたらしています。
 講演内容、リンパケアの著書などの内容も含めて紹介します。
 「さとう式リンパケアは「脱ストレッチ・脱筋トレ、揉まない・押さない・引っ張らない・リンパは流さない」ことを特徴とし、常識とまったく異なります。このケアでは痛みを無理にとろうとしません。痛みは危険信号であり、川が増水して警戒水域を超えたときに鳴りだすサイレンのようなものです。サイレンを止めようとするのでなく、水があふれるの防ぐという根本的な対処を考えます。つまりフローを改善すればいい。人間の体は60%が水分からできていて、そこには血液やリンパが含まれます。これらフローの改善には超微弱刺激、すなわちきわめて弱い力で触れることが有効です。マッサージやストレッチで揉んだり引っぱったりする力は強すぎるのです。血管から体液がしみだしていく力は一平方センチメートルあたり20グラムで、超微弱刺激はそれより小さく一平方センチメートルあたり5グラム。触れているか触れられていないかという微かな刺激で触れていきます。超微弱刺激を与えることによって筋肉も筋膜もゆるみ、フローは改善されていきます。

 身体は皮膚という防水膜に包まれた中で体液に満たされています。筋肉は縮んだり膨らんだりすることで体液を取り込んだり吐きだしたりし、それによって栄養素や酸素をとり入れて老廃物を吐きだしています。筋肉はポンプの役割をしているため、縮んだまま固まってしまうと体液の流れが悪い循環不全になり、凝りや痛みなどの問題が出てきます。

 ではどうしたらいいでしょうか。筋肉を拡張すればいいのです。このとき、縮んだ筋肉を伸展させようとしてストレッチするのは逆効果です。ストレッチすると筋膜は引っ張られますが、中の筋肉は収縮するので、膜と筋肉の間に剥離が起こり、筋肉と筋肉の連携がとれなくなります。筋肉がこちこちに硬くなった状態は、いわば絞った雑巾のような状態です。濡れた雑巾を絞ると水が出てきて、残りの水は繊維の中に閉じこめられて硬くなり ます。これを叩いたり引っぱったりしても硬くなるばかりであり、ゆるめるには反対側に揺らしてやればいいのです。対象とする筋肉によって揺らし方は異なりますが、捻じれているところに触れながら、選択的にほわほわと揺らしていきます。

 首、肩、背中、膝が痛いという時は、必ず伸筋群側の関節部が痛んでいます。リラックスした姿勢では伸筋群がゆるみ、屈筋群は筒状に体を支えています。脊柱起立筋などの伸筋群を使って「軸」で立つのは、ちょうどテントを立てるようなもので、脊柱に力がかかって湾曲しバランスを崩します。軸をなくすにはピラミッドのような四角錐にすればいいわけですが、このとき底面の頂点を無限大に広げていくと円錐になり、さらにそれを筒状にすると原始生物の体である 筒」に戻ります。



2016年7月30日土曜日

650「ホロトロ1」2016,7,30

 天外伺朗さんの主催するホロトロピック・ネットワークとは古いお付き合いです。前身マハーサマーディ研究会は1997年にスタートしていますので今年が20周年です。私はその研究会の設立準備会の時から何故か会員になり、長いご縁で、仙台でも天外さんの会を開催して来ていました。
 この会の名称、ホロトロピックとは、グロフ博士の造語で「全体性に向かう」ということで、天外さんの言う「宇宙の根っこにつながる」と同じ意味です。自らを見つめ、精神的な充実を求める人々のゆるやかなネットワークです。

 ホロトロピック・ネットワークについての紹介を書いた天外さんの文章があり、一部を紹介します。
 「マハーサマーデイというのは、瞑想をして至福のうちに亡くなることで、病院で管だらけのスパゲッテイ状態で死ぬより、もうすこしましな死に方をしたいという、いわば「死に方研究会」でした。そんな不吉な会に人が集まるかしら、と思っていましたが、たちまち800人くらいの会員が集まり、今日まで活動が続いております。
 「死に方研究会」とはいうものの、どうせ死ぬなら少しはまともな死に方をしたい、と思うだけで、ほのかに「死」と直面することができ、いま生きている「生」が改善されます。「死」と「生」は表裏一体なのですね。「死」から目を背けて、あたかも自分は死なないように思って生きているという事は、抑圧されてモンスター化している「死の恐怖」に支配された人生になってしまいます。文明人のほとんどはできていませんが、「死と直面する」という事は、人生の達人に向かう第一歩なのです。」
 やがて死から医療、教育などに間口が広がって行きます。

 「もう一つのテーマは「医療改革」でした。もちろんわれわれ素人が医療の中身に立ち入ることはできませんが、「病院」という存在に対する疑問が出発点にありました。病人が多いほど儲かる、治療が長引くほど儲かる、過剰な医療介入をするほど儲かる、などなど、多くの矛盾点があり、詳しく検討すると病院が存在することにより病人を増やしている、という傾向も感じられました。
 そこで、「病院をなくす」という過激な医療改革を提唱しました。一般常識では、病気になって困っているときに救ってくれるありがたい存在と思われている病院を否定するわけですから、皆さんは驚かれます。病気になって治療してもらう病院に代わって、病気にならないようにケアする「ホロトロピック・センター」という概念を確立しました。「ホロトロピック」というのは、「全体性に向かう」、つまり仏教でいう「悟りに向かう」というのと同じ意味であり、トランスパーソナル心理学の提唱者、S.グロフ博士が自ら考案したブレスワークにつけた名前を、本人のご了承を得て借用しました。
 また、重篤な病気を克服して名経営者に変容するケースをよく聞きますが、それは病気になることで、いままで抑圧していた「死の恐怖」に直面し、「実存的変容」と心理学が呼ぶ意識の成長を遂げるからです。ホロトロピック・センターでは、病気になったことは意識の変容を起こす絶好のチャンスととらえ、医療者がそれをひそかにサポートする、という役割も重視します。

 病院では、病気が治って元の生活に復帰できれば成功ですが、ホロトロピック・センターはそれでは失敗です。せっかく病気になったのですから、一段上の精神的境地に着地する、というのが本来の姿と考えます。これは、私の独創ではなく、精神的な病に関してはユングなども言っていることです。身体的な病に関しても同じでしょう。

 また、池見酉次郎医師は、がんの自然治癒には患者が「実存的変容」を起こす必要がある、と述べておられます。私は、病気が治るための変容ではなく、人の人生にとって意識の変容そのものが大切なのであって、病気はそのための絶好のチャンス、と逆から解釈しました。患者の意識の変容をサポートしたからと言って保険の点数はつかず、ひそかにサポートするので患者にも言えず、宣伝にも使えません。医療者にとって何のメリットもないのです。つまり、医療者が一定以上の意識レベルに達していないと、バカバカしくてこんな医療改革には興味はわかないでしょう。ところが、ふたを開けてみると、きわめて大勢の医療者の賛同を得て、いま札幌から指宿まで15の医療機関が、この方向に向かってご努力いただいております。

 この医療改革が軌道に乗ってきたので、2004年には会の名称を「ホロトロピック・ネットワーク」にあらためました。」 

 今年の2月7日に20周年記念パーティーが開催された時に、私も参加してきました。その時の様子はブログの「582 20周年 2016,3,1」に書いてあります。
http://tenmei999.blogspot.jp/2016/03/582201631.html

2016年7月29日金曜日

649「法施9」2016,7,29

 そのように、高天原という高い位置にいる魂は、まだ(地上世界的な)形にはなっていなくて定かではないのですが、なにやら潜在的なエネルギーがあるわけです。そんな「目に見えぬ、万象創造のポテンシャルな場」が『カ』のコトダマなんだというわけです。
 たとえば、夜中に耳元でブーンブーン羽音がするのだけれど、どこにいるのか定かではない虫が「蚊」ですね。なんだかハッキリしなくて、相手に質問する時は、「・・・・ですか?」と「か」を最後に付けて質問形としますね。ですから、まだ形にはなっていないが、何らかの高いエネルギーが潜んでいるようで、それが形の世界に現われようと、今や動き出さんとしている状態が、『カ』のコトダマなのです。

 次は、「カムロギ・ミ」の『ム』ですね。
 すべて、「マ行(マミムメモ)」のコトダマは、集中(中心に集まる)を表しています。
 なぜそうなのかというと、「マ」は、唇と唇を合わせて(集めて)発音する音だからです。 たとえば、「マト(的)」は、矢をそこに集める(マ)場所(ト)ですし、「マトメル(纏める)」は、一所に集めること。「マイル(参る)」は、ある中心者(たとえば神仏)に向かって進む行為、「マツリ(祭り)」は「マ(中心者である神)」に「ツル(連ツる=連帯する)」行為のことですね。
 「マ・ミ・ム・メ・モ」列の「ム(mu)」は、「ウ(u)」行にも所属し、「ウ」行は、運動・活動のコトダマです。動詞(遊ぶ、歩く、歌うなど)の語尾は、必ず「ウ」ですね。
 つまり、「カムロギ・ミ」の「ム」は、「カ」が持っていた潜在エネルギーを ズーッと下降させ、凝縮集中させていって、いのちの領域の半径をドンドン 小さくしてゆく変容過程を表しています。

 『ロ』は、「制限と制約を持った個の存在を表す」コトダマなのだそうです。「炉ロ」がその説明にぴったりで、 囲炉裏でイメージされるといいですね。
 狭い囲いの中で、生命エネルギーが凝縮されて燃え盛っています。これが、制限と制約のルールの中で、それらのルールに従いながらも、いのちを伸ばそう、進化させようとして、たくましく生きてゆく地上世界での個のいのちの状態を表しています。
 はなはだ狭い制限制約の囲いの中に閉じ込められてはいますが、高天原の「カ」のポテンシャルエネルギー(高天原の神々のエネルギー)の総量が、それぞれの人の「炉(制限制約の囲い)」の内側で激しく燃え盛って使用されるのを待っているのです。
 この『カムロ』で、逆円錐のエネルギー場が完成し、最後に、そのエネルギー場『ミ』と『キ』が注入されて、地上での肉体を持った人が姿を現わします。
 まず、『ミ』は「身」です。詳しい話は、すでにどこかでお話ししたことがあるので省きますが、私たちは三つの「身」を持っていて、それは、「宇宙身(神体=あめの 身 なかぬし)」と、「霊界身(心体=たか 身 むすび)」と、「地上身(肉体=か 身 むすび)」です。

 また、『キ』とは「気=意志」のことです。これにも三つあって、まず「根本意志」で、これは、地球次元の進化達成を必ずやり遂げるぞという意志のことです。この「根本意志」は、すべての人に共通に与えられています。次は、「役割意志」で、進化達成のために、それぞれの人に割り振られた役割遂行の意志のことです。最後は「自由意志」で、これもそれぞれの人に与えられています。
 なぜ「自由意志」が各人に与えられているのかというと、「根本意志」と「役割意志」のプログラム通りに動くだけではロボットにすぎませんね。これでは本当の意味の学びにはなりませんし、試行錯誤が許されなければ、真の意味の魂の進化にはなりません。
 失敗する自由もある、悲しんだり、怒ったりする自由もあるということが大切で、ですから「自由意志」が注入されているのです。」



2016年7月28日木曜日

648「法施8」2016,7,28

 ただ今、出版社の依頼でお経の本を書いていて、その中に『大祓詞』も入れて下さいという編集者の要望で勉強したのですが、その時、とても嬉しい発見がありました。

 それは、この『大祓詞』に説かれている「人の構造」が、私に訪れたインスピレーションが教えてくれた「ヒトの逆円錐モデル」と同じ構造のものであるということに気付いたのです。私の「ヒトの逆円錐モデル」は、地上世界からみたヒトの構造で、意識が上昇して、いのちの領域が拡大してゆくことが進化なんだと、人類の魂の進化の方向性を示してくれているのですが、『大祓詞』には、高天原から降下しながら、意識の質を下げ、いのちの領域を縮小しながら、ついに制限と制約の「囲い」に覆われた「人」が、地上世界に生み出されるまでの過程が描かれています。
 この二者はともに、逆円錐状の「ヒトモデル」なのです。 この二者を合わせると「ひとついのち(高天原)」から出て、再び「ひとついのち」に戻るという、人類の魂の進化過程が示されることになります。

 しかし、旧来の神道では、この「ひとついのち」に戻る過程が、復古主義(昔は良かった、憲法を改正せよ!天皇元首制復活!)になってしまいます。それに対して、『金平糖大作戦』という進化モデルは、Uターンではなく、前進を続けながら、再び「ひとついのち(以前のものより進化した)」に戻るというもので、こういう復古主義の呪縛に囚われる弊害はありません。
 このようにして、『大祓詞』の勉強から、大敬の「ヒトの逆円錐モデル」と、人類の魂の進化モデル「金平糖大作戦」は、旧来の神道の発展形であるということが分かり、とても感激しました。
 後進の「魂の探求者」の皆さんが、この方向でさらに参究を続けて下されば、きっと将来、神道は世界宗教になれるでしょう。

 『大祓詞』では、「天孫降臨」とあって、これは天皇さまが地上に光臨(降臨)される際の光景なのだ、一般の人はそうでないのだとされ、また随所に、天皇さまの神聖性、天上界の神々に委託されて地上を統治することの正当性を強調するような文章が挿入されています。これらは、中臣氏が伝承してきた本来の『大祓詞』に、後ほど加えられた「魂のにごり(部族エゴ)」であると思われます。
 そういう「にごり」を含みながらも、やはり『大祓詞』は素晴らしいもので、実は、私たちの本来の住まいであった高天原で、同志の人々(グループ魂、類魂などといいます)と相談し、役割を分担して地上に次々降下してゆく際の様子が描かれているのだと、私には読み取れます。

 この天上界(高天原)の親神(私たちを地上世界に送り出すプロジェクトの計画、主宰者)である、カムロギ、カムロミという神名に、この逆円錐のヒトモデルが暗示的に示されています。

 『コトバの原典』松下井知夫、大平圭拮(東明社)のコトダマ説をもとにして解説しておきましょう。
 『カ』は、この本によると、「無から有を生じる、目に見えぬ、万象創造のポテンシャル場」なのだそうです。物理学に「ポテンシャルエネルギー」というのがあって、これは「位置エネルギー」と訳されています。
 重力の場合で説明しますと、高い位置にある物体を落とすと、下に落ちるほど、どんどん速度が速くなります。つまり、運動エネルギーが増加するわけです。その運動エネルギーはどこから来たのかというと、高い位置に置かれていた物体は、潜在的にエネルギーを持っていたわけで、落ちるに従って、その位置のエネルギーが減少して、その分が運動エネルギーという、目に見えるエネルギーに変換してゆくわけです。

2016年7月27日水曜日

647「法施7」2016,7,27

 2つ目の内容も講演会でお話のあった大祓の内容ですので紹介します。
「カムロギ・カムロミ」
「今年の4月から全国行脚をスタートしています。私が3月いっぱいで学校を退職してフリーな立場になれたというのが、「全国行脚」をスタートしたひとつの理由です。
 それと、あちらの世界にいた時、地上に降りる前に同志が集まって、「人類の魂の進化成長のために、地上世界に降りて一緒に活動しようね」と約束し、それぞれの人が果す役割を相談して決めて(神集ひに集ひたまひ、神議りに議りたまひて<以上、『大祓詞』より>)地上世界に降りてきたのに、まだ再会を果たしていない、一緒に協力して活動出来ていないという人がたくさん全国に散らばって生きていらっしゃるのです。
 それで、そんな魂の同志たちと、今生で地上滞在している間に、ぜひ再会合流したいと思うのです。 そして、そんな仲間の方々とも、あちらの世界で約束したように、今生で一緒に活動できたらなんとしあわせなことでしょう。
 そんな「人類の魂の進化向上を目指すムーブメント」が軌道に乗るところまでは、地上世界に留まって活動に協力してゆきたいなあと念願しています。
 さて、そんな全国行脚を始めて気付いたことは、どの地方の会場でも「神道」の話をすると、とても興味を持って下さったり、質問も集中するということです。なぜそうなんでしょう?

 それはこういうことではないでしょうか。神道は、日本民族が持つ「魂の根本遺伝子」です。 そして、その遺伝子は、「危機の際」に発動し、表面に現れて活動し始めます。
 現在は、世界や日本にとってはなはだ「危機の際」なので、「神道遺伝子」にスイッチが入り、再び働き出そうとしているのではないでしょうか。江戸末期、黒船の到来などから始まった西欧文明との遭遇という「危機の際」にも、神道が盛んになりました。 そして、この「神道遺伝子」の発動によって、なんとかその危機を乗り切ることができたのです。「神道遺伝子」には、そういう体制変革を一気にやり遂げるエネルギーがあります。
 しかし、その際に神道は国家神道にされてしまい、国家の保護は受けるが、そのために国家に奉仕するためだけの宗教になってしまいました。 自主性と独立性を失って、神道を世界宗教へと昇華させる絶好の好機を失してしまいました。
 江戸末期から明治初頭における民衆宗教の誕生、たとえば黒住教や金光教、天理教、大本教などは、そのような神道の世界宗教化への試みの芽生えでしたが、それらすら国家権力からの執拗な干渉と弾圧を受けて順調な成長が阻害されてしまいました。

 神道は、世界宗教(キリスト教や仏教など)に比べると、すごくシンプルで、それゆえにこそ行動力があり、パワフルでもあるのですが、理論面や精神面では、まだまだ発展途上です。
 キリスト教の、横にすべての人に愛と許しの手を差し伸べ、足を運んで行こうという、民族を超えたチャリティー精神の積極性もありませんし、大乗仏教が生み出した、世界に一人でも苦しんでいる人がいるならば、私は決して仏にならず、何度も生まれ変わり地上世界にやって来て、すべての人を救済し尽くすまで決して止めないという意志を持った「菩薩」という崇高な人間像を生み出すにも到っていません。
 私たちの時代は、グローバルな時代で、世界単位でものごとを考え、行動してゆかねばなりません。そんな時代なのに、再び神道を民族主義・国粋主義の旗印として掲げようという動きが現れてきているのが残念です。
 第二次世界大戦前にも神道が盛んになりましたが、これは日本民族が大戦を前に一致団結して戦う総動員体制をつくるために、為政者が神道と天皇制を利用したのです。そんな民族主義、国粋主義、天皇至上主義などの弊害が神道には、まだまだこびり付いていて、それが神道を世界宗教に発展させる可能性を阻んでいます。

2016年7月26日火曜日

646「法施6」2016,7,26

「徳」というのは、その「心タクシー」のガソリン、燃料のことで、「徳」を積むと心の燃料が増えるのです。燃料が増えると、ブルンブルン全速力で走ってくれ、一気に目標に達することが出来ます。ですから、徳の高い人は、ゆったりと生きていて、何か人並み以上の努力をしているようには見えないのに、簡単に想いを遂げてしまうということがあるのです。 まわりの人は、その人の「徳の高さ」が見えないものだから、「あの人はいい運勢をしているなあ」と羨ましがったりします。
 それに対して、「不徳」の人は、「心」のエネルギーが不足しているので、その「想い」の目標地点に到達出来る前にガソリン切れになって、エンスト(エンジン・ストップ)してしまうのです。 ですから、努力しても、努力してもなかなか「想い」が実現しません。 

「布施(世と人のしあわせを祈って、自分の手や足や身体や時間やモノや財などを差し出す行為)」をすると、「徳を積む」ことになり、『こうしたいなあ、こうなりたいなあ、こうであればいいなあ』という「想い」がスムーズに実現するようになり、人生のアクセクやギクシャクが減ってゆくのです。 
「布施」には、「財施」、「身施」、「印施」、「法施」などがあります。 
「財施」とは、世のため、人のために働いている人や団体や、貧しい人たちのためにお金やモノを提供する行為です。 
「身施」とは、体を提供して、世のため人のために奉仕する行為です。 被災地域に出かけていってするボランティア活動なんかもこれにあたりますね。 
「印施」とは、人類の進化向上のために必要な真理の書などを印刷して配布する行為のことです。「法施」とは、人類の進化向上に役立つ話、あるいは辛い人の心の傷を癒し、慰め、元気づけるような話をする人の行為がまず「法の施し」です。また、そのような人の話を出来るだけ多くの人が聞けるように誘ったり、会場のセッティングや設営や運営などに協力したりする方々の行為も「法施」です。 
 各地のお世話役さんやスタッフの皆さんの協力は、この「法施」にあたります。また、忙しい時間を割いて活動して下さったわけですから、それは「時間施」でもあり、「身施」でもありますね。 
 そして、いろんな布施行為のなかで「法施」が、一番「徳を積む」ことになるのだと、お経に書かれています。 本当に有難いことで、皆さんにとっても、大きな「徳積み」が出来たのですから、とても喜ばしいことでもあるのです。 きっと、近いうちに、ご褒美の「しあわせハプニング」の訪れがあるので、楽しみに待っていて下さい。 
 アンケートによると、参加してくださった皆さんはとても喜んで下さっているようなので、大変嬉しく思います。 このような参加してくださった方々の喜びの想いも、元気アップセミナーや元気アップ禅の会の開催に協力して下さった皆さんに回向(まわりまわって帰ってくること)されてくるので、ますます多くの「徳」が集まってきます。 
 なぜ、「法施」が、他の布施行為と比べて、大きく「徳」を積むことになるのかというと、「法施」は、施しを受けた当事者の喜びと感謝だけで終わるのではないからです。 
 真理の話を会場で聞いた方が、またその話を縁ある方に語り、あるいはその真理を実践し・・・、というように、喜びと感謝の連鎖反応を、どこまでも、いつまでも起こしてゆくからです。 
 ですから、「法施」をした方は、未来に渡って、ずっとこれからも「徳」のフィードバック(回向)が続き、知らないうちに、自動的に「徳エネルギー」がチャージされ続けるということになるのです。 あっちの世界に行っても、まだ「徳のチャージ」が連綿と続いてゆくのですよ。なんと素晴らしいことでしょう。  
 ですから「布施」に(特に「法施」に)心がける人の子孫は、あちらの世界にチャージされ続けている「徳エネルギーの場」に、ご先祖様をおまつりすることによってアクセス出来、地上世界で、そのご先祖の徳エネルギーを活用することが出来るのです。
『積善の家には必ず余慶あり』(易経)という言葉がありますね。」

2016年7月25日月曜日

645「法施5」2016,7,25

 五蘊とは色受想行識のことです。ゴールへ向かうシナリオを作るのは心です。心のフイルムが想いで、それが現象世界に現れたのが色です。それを受け、想い、行い、識が作用するのです。悪循環はその思いを繰り返すことで辿るもので、どこでもカット出来ます。受け取り方を変える。すると思いが変わり、シナリオを書き換えると、良いことが循環して善循環して行くのです。
 1周するのが1刹那といわれます。0,01秒で移るので続かないのです。ですから自分が拡大、再生産しない限り消えるものなのです。
 来年も又仙台に是非呼んで下さい。」

 あっという間に終了です。大敬さんの最新著書の「私って最高!」に私もサインを頂きました。THDの近藤さん達を仙台駅に送り、大敬さんを仙台空港まで送らせて頂きました。飛行機まで時間があったので美味しいお蕎麦を頂き、あったかなエネルギーを沢山頂きました。今回の講演会のお世話を通して法施をさせて頂き、また大敬さんから法施を頂ける幸運な1日に私の心さんは喜びに満たされたようです。皆様ありがとうございました。


 大敬さんの講演会が終わって程なくして、しあわせ通信192号 が届きました。今回のテーマは1つは「法施(ほっせ)」で、2つめは「カムロギ・カムロミ 」でしたので、ここでもその内容を紹介します。

「法施(ほっせ)」
「トータルヘルスデザインさんの全国行脚元気アップセミナーが4月の沖縄からスタートして、5月は名古屋、6月は淡路島・山口・鳥取と、順調に進行しています。 それと、元気アップ禅の会も、4月は京都、5月は豊前で開催され、とてもいい会となりました。
 いずれも各地のお世話役さんや協力下さったスタッフの皆さんの尽力のおかげで素晴らしい会となりました、有難うございます。
 仏教には「布施」という言葉があります。世と人のしあわせを祈って、自分の手や足や身体や時間やモノや財や真理のコトバなどを提供する行為が「布施」です。 インドの言葉では「ダーナ」といって、「檀家」や「檀那」という言葉は、この「ダーナ」がもとになっています。
「布施」をすると、「徳を積む」ことになります。「徳」は、インドの言葉では「グナ」といって、これは「現世において使用可能な心のエネルギー」のことだそうです。 つまり、「布施」をして「徳を積む」と、「心」のエネルギーが増加するのです。
「心」には「想いを形の世界に表現する自動性」があるのですから、「徳」を積んで「心」のエネルギーが増大すると、「想い」が叶いやすくなり、また、はやく叶うようにもなります。
「心」をタクシーだとイメージしてみて下さい。 「心タクシー」に乗って、行き先を告げる(願い、希望、目標などの『想い』を心に定着させることのたとえ)と、「はい、分かりました。任せとき!」と、「心タクシー」さんは、その目的地に向かって発進し、その全知全能の性能を活用しながら進路を決定し、ついに目的地に到着してしまいます。
 これが「心」の自動性で、目指す目的さえしっかり心さんに伝われば、タクシーの中でぐっすり眠っていても大丈夫なのです。
 逆に、「心タクシー」さんに、一切お任せという気持ちになれず、イライラして時計ばかり見ていたり、運転手さんにこの道はダメだ、違う道を行けだのと、注文ばかりつけていたりしていると、結局目的地にたどり着けなくなったり、ずいぶん到着が遅れてしまうということになります。


2016年7月24日日曜日

644「法施4」2016,7,24

 延命十句観音経は白隠禅師に北の天神様、菅原道真様が出て、このお経を広めてくれと言われたものです。白隠禅師が書かれた延命十句観音経霊験記があります。その中にはこのお経によって、延命効果、牢獄の様な状態から開放されたなど唱えることでの効果が書かれています。何かにすがりたいという思いで唱えるのです。3000回唱えたら奥さんの子宮がん消えた。熊本地震で危機一髪助かったなど効果があるようです。私も日課で唱えています。

 今年から高校は非常勤になり、物理を高校3年生に教えました。成績はどうかと思ったのですが、センター試験で九州で1番、西日本で2番でした。西日本では88点が1番は灘で、そこに2点負けました。九州の2番は鹿児島ラサールで80点でまずまずの成績でした。
 人生では何かすがるものを持っているのが良いです。念願がある、めりはりある人生をいきることです。失敗しても良いです。老いたら背負うものいっぱい出てきます。出会う人の心を解放して、本当の自分が出る様にすることです。それらを抱えて行き、逃げたらダメです。頑張っていくのです。私は毎日、延命十句観音経を100回唱えています。大体20分くらいかかります。これを武器として活用するのです。
 頭、心でモヤモヤして悩んではダメです。解決したいことに集中するのです。悩みに意識を向けるとそれをより拡大させてマイナスになります。心がフイルムを作りスクリーンに写しています。ですから現象世界に執着すると何回も写ることになります。終わったことは過去のことです。心に何を描くかですから、希望に集中してお経をあげ、終わってまた願うのです。1回実践して成功するともっと効果が上がるようになります。ビギナーズラックで1回目は効果があるのでそれを習慣にして行くのが良いです。
 念願があったらお経を上げることで、その思いを心に定着させられます。ここで皆さんとお経を皆で上げてみましょう。 四弘誓願文、懺悔文を各2回、延命十句観音経を10回、普回向1回です。

「延命十句観音経」
 観世音 南無仏(かんぜおん なむぶつ)
 与仏有因 与仏有縁(よぶつういん よぶつうえん)
 仏法僧縁 常楽我浄(ぶっぽうそうえん じょうらくがじょう)
 朝念観世音 暮念観世音(ちょうねんかんぜおん ぼねんかんぜおん)   
 念念従心起 念念不離心(ねんねんじゅうしんき ねんねんふりしん)

 先日、淡路島に行って来ました。淡路島はおのごろ島と言われ、自凝島と書きます。イザナギ、イザナミが天のぬ矛でかき混ぜ、渦を作った。それは思いの中心を決める、描く、習す、簡潔な言葉で定着させること、を意味します。そのぬ矛を引き上げたらおのごろ島が出来ました。ころころと固まれ、固まれとかき混ぜたのです。そしてここを核に日本列島が出来たと言われています。
 ですから心の中心におのごろ島を作ることが出来ないと現実化出来ません。お経を上げる前に願いを上げ、心の中に定着させるのです。定着させられたら現実化するのです。この定着が一番難しいことです。心タクシーは否定形の言葉は伝わりません。良い口調で単純化して言葉にするのです。今日来ている人はその事の単なる信者だけでなく、他に伝えるようにマスターに成って欲しいと思います。

 世の中は変な事が沢山起きていますが、確かに進化しています。世の中で起きる悪いことだけ描いているのはダメです。時間が進むのはゴールへ向かってプッシュしてくれていることです。生徒の良いところを見てあげることで成長します。宇宙はいっぱいある中で何処へ行きたいのか。皆と最終ゴールへ行きたいと思っているが、それがどのコールかです。
 宇宙から援助が来ます。自分をはめている枠から出ることです。宇宙全体が自分であり、協力してくれるのです。そして自分が貰うだけでなく、与える側になることです。差し出す手は貰う手です。差し出すことで風穴が開きます。その時の落差を体験することで幸せを感じます。それでもしっかり生きられることを知るのです。今は、「囲いを守ろう、でないと怖い。」という恐怖心を持っているのです。それが無くても生きられることが分かると大丈夫です。心配要らないし、楽に生きたら良いです。

2016年7月23日土曜日

643「法施3」2016,7,23

 かむろぎ(神漏岐)、かむろみ(神漏美)、を言霊で少し遊びで考えてみましょう。
 か、は一番上の世界で、無から有へ移ろうとするポテンシャルの場、位置エネルギーを表します。位置の高さがエネルギーで、無の状態から有の状態へ移るとき運動エネルギーに変わるのです。夜寝ている時、ぶんぶん煩い虫が蚊、のか。人間に質問する時、~か? かすか、は形がはっきりしないものです。
 む、はま行で集中を表します。むは唇を合わせて発音する。的、まとは意識を集中させる所です。参るとは神様に、中心者へ向かって行くことです。身にまとうは、身を中心にして服を着ること。舞うは中心にして回ること。祀るは神を中心にして連帯する、お祭りの意味です。
 対立するのが、は。昔はぱ、でした。拡散を表すものです。花、はらはらする。中心から外へ行こうとするものです。うの行は運動、作業を表すので、むは中心へ向かって動き出し、進んで行く動きを表します。意識を下降させて行き、半径を狭くして集中していくことです。
 ろ、の囲炉裏は枠の中にエネルギーが燃えている姿です。かのエネルギーが、ろに集約されているので、天上界と地上界は同じエネルギーを現します。それがいのちの本質で、冬の木が春に芽生えるものと同じものです。逆円錐にエネルギー場が出来るのです。そして、き、の実を入れて地上世界を完成させるのです。
 み、身は3つの身を持っています。
 天(之)御中主神(あめのみなかぬしのかみ)は大宇宙の自分を中心に
 高御産巣日神/高(皇)産霊尊(たかみむすびのかみ)は高次元の身で心
 神産巣日神/神(皇)産霊尊(かみむすびのかみ)は低次元の身で肉体
 心もちゃんとした体が備わっているのです。高次元の身体で、結びの性能を持っています。思ったら心が身体の能力を動かせるのです。ゴールに従って動きのシークエンス、手順を決めて動かせます。心は大きいし、その心に我々は乗って行くのです。スプーン曲げや、引き寄せも心がしているものです。心は自動性を持っているし、身体性を持っているものです。

 私には色んなインスピレーションがきて、それを伝える役目です。拍手すると手からエネルギーが出ます。拍手でも白光真宏会の五井昌久さんの拍手は独特でエネルギーを活性化出来ます。自分の為に良いものです。神道にはいろんなテクニックがあります。幣(ぬさ)で穢れを祓えます。

 徳積みのことですが、徳はインド語でグナの翻訳です。ヨガの佐保田さんの本に、徳の事について「現世で使用可能な心のエネルギー」と書いてありました。徳が高い人は心のエネルギーが沢山あるのです。
 心タクシーに乗って、「どこどこへ行って」と指示します。しかし、しっかり指示しないとタクシーは行けません。でも間違って良いのです。この世は間違って良いし、聖人君主ではダメです。欲を持っても良いし、遠慮しないことです。
 徳を積むとは心のエネルギーを貯めることです。自分だけ良ければ、を少し外して、人の為になることをするのです。トイレ掃除、ボランティア等、何でもで良いのです。
 布施のことをダーナと言います。布施には財施、身施、印施、法施(ほっせ)などがあります。
 法施は教え、真理の言葉を語る人の為に場を設定することで、これをすることが一番功徳が高いのです。法施をすることで、他の人に皆さんの喜びの念、実践の喜びの念が来るのです。ここではこの場をお世話してくださった大久保さんが一番、法施をしています。これは一過性で無く積み重なって行きます。この徳のエネルギーは子孫へも流れるものです。法施が最初です。私(大敬さん)も徳を積んでいます。本を書いて出版していますが私は印税を貰っていないのです。

 私の父が3回離婚し、母も結婚運悪いという元で生まれました。先祖が愛媛県出身で、そこに在っためご岩という石を切ったことが原因で結婚運が悪くなったようです。しかし私(大敬さん)でその因縁が切れたと思います。徳を積むと人生が変わります。一過性のものでなく、一生やり遂げることです。こだわりを持ってやり続けることが大事です。
 幸せ通信を20年発行していますが、その為に原稿用紙20枚を毎月書いています。禅の会も20年間やっていて、私だけが皆勤賞で、奇跡の様なことです。家内には「あなたは世間に10年遅れている」と言われていますので、今67歳なので、57歳でまだまだこれからです。これからも全国の人と会って、結びついていくつもりです。

2016年7月22日金曜日

642「法施2」2016,7,22

 その後も生活は変わらず悩みは続き、勉強し重ねて、42歳の時に伊勢神宮の体験がありました。そこで本当の悟りに近づきました。禅を越えた次の段階へ進んだように思います。 
 その時は人生に行き詰って参拝しました。そこで「神様にお役立ちさせてください、お役が無いなら生命は要らない。」、とお祈りしました。そうしたら柱が立ったのです。
 上昇と下降の気流が立ったのです。天の浮き橋という柱が立ちました。はしは繋ぐもので橋、箸、梯子です。その時に柱が立って願いが叶って、神様の御用に立てると思いました。 
 旧約聖書のヤコブの夢がありますが、そこにも天と地を結ぶ柱がありました。その伊勢神宮での体験の後から言葉、文章が書ける能力を頂いたのです。それは天から頂いた才能なので天才です。
 ヤコブは筋肉を頂いて神様とレスリングして勝ったのです。それで名をイスラエルに変えたのです。イスラは神、という意味で、エルは勝つ、で神に勝つがイスラエルの意味です。そこからユダヤが12部族に分かれたのです。

 その伊勢神宮参拝の後から本を出版し、講演し、言葉の御用を努力無しにここまでして来ているのです。皆さんも同じで、お役目を突然出来る様になるのです。兎角、この世はお金、女、地位、名誉で失敗する人が多いので誠実にすることです。
 しかし淋しい、侘しい生活は変わらなかったのです。塾講師、学校の非常勤教師などをしていました。しかし皆、教材を準備している時にインスピレーションが来るのです。それは意識の座がある地上世界の上に天の浮き橋は立ち、霊界、天界に繋がっているようで、そこを上下できるのです。人の構造でいうと各界に自分の座があり、上に行くと囲いの範囲が広がり、いのちの領域が進化して行くのです。ですから意識を上昇させると拡がるのです。意識を上昇させるといのちが拡がり、拡大するのです。まずインスピレーションで図が来て、その意味を解釈する感じです。
 次に人々の構造が来ました。地上に居る今、ここの場は、各自が違う場所で別々です。そこに天界から逆円錐形のものが降り、他の方のと天界では円を共有していて、途中で一部重なり合っています。そこの場があるので共鳴して、相手を思いやることが出来るのです。進化の方向はいのちを共有し、共生出来る方向です。進化の最高に行くといのちが重なり一緒になり、ひとつとなるのです。そして1人になるのです。進化の最高ゴールはいのちが1つというモデルなのです。

 今度、角川から本が出ます。お経の本ですが、「ビリギャル」の本を120万部売った編集者が担当しています。その中で「大祓(おおはらい)」の祝詞の言葉の解釈を頼まれました。今は神道の時代になりつつあるようで、これからが楽しみです。
 「大祓」の内容はあっちの世界で神様が集まり相談した事が書かれています。それをかむろぎ、かむろみ、が主催しました。人類進化の為に地上世界に魂を降ろすのです。そして役割を決めて天孫降臨をしたのです。しかし1回下りてこようとしたのですが地上世界が騒がしいのでユーターンして帰ってきたのです。そこで又議論した。
 各自の経験、体験は天上界に集約されているのです。それらは何億もあり、その1つで、意識の交流が出来るのです。しかし地上界では天の窓を閉めないと生きられないのです。その低いレベルで皆の思いを集約して理解するのは無理なのです。地上界でそれをすると意識が爆発するので囲いを作り狭くしたのです。しかしそのために全体のことが見えなくなっているのです。
 岩、木、草、も話しているのですが、それが皆聞こえたら耐えられないです。そういうエネルギー場を作ったのです。進化は個人から上へ行き、上から下へ降りるのです。囲いが外れる過渡期に頑張るのです。ひとついのちから始まり、バラバラになり、又ひとついのちに集まるのです。

2016年7月21日木曜日

641「法施1」2016,7,21

 2016年7月3日はトータルヘルスデザイン主催の「心と体と宇宙を結ぶ 元気アップセミナー」が仙台で開催されました。メインゲストは立花大敬さんです。「心に春を呼び寄せる立花大敬さんのメッセージをお届けします!」と銘打って素晴らしい学びと体験の会でした。
 前半は「美と健康の最新情報」として社主の近藤洋一さん、次に「日ごろの健康作り」でバンクシアフィットネスコーチの近藤太郎さんの実践を主にした指導がありました。
 大敬さんのお話を紹介しますが、以下はプロフィールです。
「1948年大阪生まれ。大阪大学にて生物工学を研究。19歳(大学在学中)で禅に入門。以後、曹洞宗、臨済宗の諸老師に指導を受けてきた。42歳で天命を知る。48歳で『しあわせ通信』を開始。著述、講演活動を展開中。作家・池田光氏主宰の「本心庵」から書籍化された『しあわせ通信』シリーズは、一般書店には並べていないにもかかわらず、現在、第九集まで刊行されるほどのロングセラーとなった。ほかに、「天界の禅者大いに語る」「悟」「禅」「禅の達人たち」(潮文社)、「大敬詩集」「人生飛行術」「朗読CD版立花大敬先生 しあわせ通信」(本心庵)がある。」

「昨日は福島で講演会でしたが、今日は約1年ぶりの仙台です。今日のお話は私の自己紹介を通してお話をしてみたいと思います。
 私は19歳で禅に入門しました。そこでしょっぱなに凄い経験をしてしまいました。それまでは大学で生物工学の研究をしようと思っていたのを、そのことでチェンジすることにしました。それは自然科学の限界を感じたからです。それから禅に没頭しました。

 動いているか、動いていないか。動いていないのに、動いている。いのちの本質の体験をし、そのことを検証したのです。そのことは不解なものを見ることであり、しゃべりの裏側の音の無いものが分かる体験です。そして色彩の裏側のものが分かるのです。
 それは図解してみると、いのちのボールとして描けます。ボールの中心が意識の座ですが、接して回転して進んで行く接点が今、ここの時点です。今、ここの時点はどんどん変わって行くのですが、いのちは動いていて停滞しないのです。その接点、今、ここの垂直線上に、ボールの中心に意識の座があり、回転してもそこは動かないのです。
 
 しかしそれが絶対の真理と思えず、座禅を通して追求を重ねました。30歳前後で真の悟りを体験しました。「今までの宗教は90%間違っている」、と師匠は言いました。
 そこには「心身脱落」、という道元さんの体験がベースにあります。お椀にビー玉を落とすとお椀を上がり下がりしながらやがて底に収まります。「この位置を実験しろ」、と師匠に言われました。
 自己のイメージがあり、そのイメージに沿った生き方しか出来ないので、そのイメージを外せと言われました。やがて身も心も落ち、顔の筋肉も下に落ちてしまいました。身体中の筋肉が下に落ちたのです。そこが最終の解脱と思ったのですが、まだ半分でした。
 次にあったのが、「脱落心身」です。落として動けるか、が次のテーマでした。その後、身と心を動かすことをしました。身体には力が入っていないので何時間でも動かせるのです。
 円筒状の防御壁に重心を置くと安定します。それを筋肉が作っています。一旦、壁を取り払って不安定の中で、赤ちゃんの様にするのです。その後、壁を作り安定したのですが、逆に自由が無くなってしまいました。
 武道の達人はその壁を外すことをまずやったのです。相手が沢山来て、ふらふらの中で新たな悟りを体験するのです。
 私は頭なしで、考えることを一切せずに歩く練習をしました。その状態で大阪中を歩いていました。何も考えていないので何処へ行くのか分からないのです。しかし不思議なくらい人にぶつからないのです。身体の本能の力、予知能力も凄いものです。一番困ったのは、時々動かなくなることです。犬が散歩している様なものですが、それを訓練しました。
 本棚などに本を置いておく、その本の最適の位置が直ぐに分かるのです。そこの位置から最大のエネルギーが湧くのが分かるのです。部屋がパワースポットになるのです。そんな経験を30歳くらいにしました。それは達人の悟りですが、まだまだ本当の悟りではありませんでした。これはスポーツマンのレベルの達人です。


2016年7月20日水曜日

640「日本再生8」2016,7,20

 ジョンレノンの「イマジン」の世界です。
想像してごらん 天国なんて無いんだと
ほら、簡単でしょう?
地面の下に地獄なんて無いし
僕たちの上には ただ空があるだけ
さあ想像してごらん みんなが
ただ今を生きているって...

想像してごらん 国なんて無いんだと
そんなに難しくないでしょう?
殺す理由も死ぬ理由も無く
そして宗教も無い
さあ想像してごらん みんなが
ただ平和に生きているって...

僕のことを夢想家だと言うかもしれないね
でも僕一人じゃないはず
いつかあなたもみんな仲間になって
きっと世界はひとつになるんだ

想像してごらん 何も所有しないって
あなたなら出来ると思うよ
欲張ったり飢えることも無い
人はみんな兄弟なんだって
想像してごらん みんなが
世界を分かち合うんだって...

僕のことを夢想家だと言うかもしれないね
でも僕一人じゃないはず
いつかあなたもみんな仲間になって
そして世界はきっとひとつになるんだ

 2030年まで競争があり、それ以降は分かち合いです。両方向同時進行で、皆で競争し、分かち合う。5分前の自分と競争するのです。1回知ったこと消せない。しかしそうと思えないものを引き出しにしまうと、絶妙なタイミングで引き出せるのです。

 仮説で宇宙連合があるとします。そこでは平和に幸せで安定して進化したいと思っています。私たちの地球も、細胞も右肩上がりで進化しているのですが、しかし個人の欲が強いと下がるのです。でも上げる為の天災が生じると、そこで愛が目覚めると、また上がりの線に戻れるのです。愛のエネルギー、想念の力は伝わるのです。
 これからの経済破綻で下がるのですが、皆で希望を持つことは、世の中に貢献しているのです。そのように悲しいことを愛に変えて進化しているのが私たちの姿なのです。


 3,11の時、愛が動く、まだ間に合うと思いました。有事に愛が動くのでミニ有事を起こすのです。リーダーは弱者への目がしっかりしているのかです。先進国の定義とは、弱者が幸せに生きているのかです。
 コミュニティーで良く話し合うことです。「ゆんたく」の会を開くのです。それは結論の出ない安全で安心の会です。そこで6~8人で毎月開いて定期的に考えて行くのです。楽しくするのがポイントです。皆で笑顔になる問題解決あるのです。そしてチェンジメーカーに皆がなることです。
 日本がいよいよ出番です。地元、家庭から出て、1人1人が周りでリーダーシップを取るのです。これからの新しい世界に向けて、私は根拠の無い確信を持っています。」


 1時間半の講演はあっという間でした。椅子に座ってお話しましたが言葉もはっきりしていて完全復活、活動再開の様子です。中野裕弓さんの再生はこれからの日本の再生の雛形のなって行く、そんな役割を果たされているように想いました。
 休憩時間に著書を購入してサインをして頂きました。この本はリハビリ中に書かれ、出版されたものでしょう。裕弓と懐かしくお話して再開を喜びました。10月に学校関係の仕事で仙台に来るとのことです。
 新しい愛のリーダーシップの形を示して下さいました。




2016年7月19日火曜日

639「日本再生7」2016,7,19

 共存、調和が大事です。モザイク画を描いている私達はいろんな色、多色があった方が良いです。そして人生はアップダウンがあって良いのです。今までの世界は勝ち負けの個人ゲームで、階級社会で上の人間だけの世界だったのです。それは100人の村の6人が59%の富を持っている世界です。それは個人プレーをするからです。

 世の中に、この世界を平和にするものがあります。それは必要と欲望です。個人の欲望を満たすのは足りないのですが満たすのはあります。人が輪になることで、そこに共出できるものを出すことです。情報、お金、知恵、体力など、使いまわしして行く中で、自分が欲しいものが手に入るのです。今は流通が上手くいっていないのです。知恵が必要で回せたら行き渡ることでしょう。
 個人プレーやワンマン会社の良いところもありますが、もう時代が変わったと思います。これからはチームゲームに変わったのです。誰とチームを組むかがポイントです。私にはファンクラブがありますが、皆さんもファンを増やすのです。一緒にする仲間がいることで、チーム力が生まれますが、問題は誰と組むかということです。
 面白いからだけではダメです。自主的に自分は何をギブできるのか、自分の能力を磨いて持ってくるのです。それをリースで回してくれる、分かち合いをするチームゲームです。
 類は類を呼ぶ、友を呼ぶです。同じ周波数の人しか活動できないのです。自分が自分のファンクラブの会長になるのです。これから何を生み出すのか楽しみです。今まで知らなかったことを知ることは楽しいことです。

 足には筋力をつけること、手はイメージ力、言語をつけるのですが、脳はほとんど使っていません。しかし不思議なことに、脳にスイッチが入ると変わるのです。
 奪い合いのリーダーシップから分かち合いのリーダーシップへ、その仕組みを作りシェアするのです。そのような場、土壌があれば皆で知恵が出ます。
 子供達の右脳には愛の知恵が入っています。私たちにも入っているのですが、閉ざされています。そのドアをオープンすること。
 そして、1番でなく1流を目指すのです。そこには競争はありません。スモール・イズ・ビューティフルです。そして問題可決のプロを育てるのです。GNH、国民総幸福度を大切にするのです。
 こう在るべきだ、の考えは左脳中心でしたが、右脳言語の感じる、ヒールグッドの感覚に目を向けるとことで平和になります。今までの様な建前でないのです。そして生きているうちに平和の世界を見たいと思います。

 瞑想して違う世界に気付きました。心の中の声、梅干の種、梅ちゃんの声を聞いてきました。18年前に世界銀行にいた時に言ったことがあります。それは仮説を立てて検証して行くことです。そして梅ちゃんが仮説をくれました。
2030年の終わりに、昨年2015年は丁度15年前になりますが、「地球は人類の歴史上始めての経験をする。地球は安定期に入る。」と言うものです。
 2030年の世界をジョンレノンのイマジンは的確に現しています。
 想像してみて、この世に天国も地獄も無く、今日という1日を生きている。国境も無い。宗教もなく、平凡で平和な暮らし。所有も無く、欲望に支配されず、飢えることも無く分かち合う世界。


2016年7月18日月曜日

638「日本再生6」2016,7,18

 自分でも2年目になって良い感じになってきている、と思います。「ありがとう」です。倒れてしまい、今このように不自由なことさえ、「ありがとう」に繋げられたことで奇跡が起きています。倒れたことさえ、「ありがとう」と言えて辻褄が合います。

 人生のシナリオの読み解き方です。何でおきるか検証できています。右半身動かなくても他がカバーするのです。脳細胞がダメに成っても周りがカバーして行くのです。そうすると全てが予定通りと思えてくるのです。
私の脳出血は、寝不足と水分不足が1番の原因だった、と思います。元気で根を詰めてやってしまいました。60歳になったら無理をしないで、自分を受け入れて楽にすることです。

 脳出血で気が付いたことで瞑想が出来なくなったことがあります。30年前からインド系の瞑想をしていましたが倒れてから出来なくなったのです。目を閉じると目がちかちかして瞑想にならないのです。私にとっての瞑想は、宇宙からのエネルギーチャージをするツールで、心の栄養を取る充電の役割が瞑想だったのです。しかし、それが出来なくなり、宇宙から切れた自分が悲しかったです。しかし1年半経って、瞑想が又出来ました。嬉しいことでした。
 いろんなヘルプを貰うことが大事です。その中で猫を飼いました。6ヶ月の子猫ですが、可愛く、愛されて育つのです。そうすると猫から愛が返ってくるのです。子猫にアンカーと名前を付けました。この事で、1粒で三度美味しい体験が出来て、幸福度は鰻上りで上がって行きました。高速道路を走るスピードの世界から道路を下り、緑の小道へ行きます。高速からローカルへ入ってみると、そこでは予期しない出逢いがあり、暮らしが大事だと思います。

 新しいリーダーシップが必要です。昔は力が物を言った。世界銀行に行った頃は、日本は強かった。豊かな国のNo2になったころでした。何故なれたのか、皆が一丸になれるからです。日本には西洋の様な成功法則は使えません。また海外、西洋ではプライベートが大事な国々で日本流は無理です。しかし今はバランスが大事になって来ました。
 日本の恩恵は、18歳で英国に行った時のメイドインジャパンは粗悪品でしたが、世界銀行に行った頃はステータスでした。そして今はまったく違います。
 私が世界銀行を辞める時、日本の国作りの為に帰ってきました。それを政治でなく個人でするのです。助成金を期待しないでやること、それも出来る範囲でするのが面白いのです。クラウドファンディングで自分の為でなく、楽しいことをしている人に加わるやり方です。
 従来は大きい、強いが物を言いましたが、それは男性性です。しかし女性は日々の暮らしを大事にして、安全で美味しいと食べながらが基本でそれが元です。

 愛のコーヒーカップの考え方が大事です。自分のことより困っている人の為にすることは継続出来ません。まずは自分を満たして、いっぱいにして、カップから溢れ出たコーヒーを他者へ行き渡らせる理論です。まず、自分のコーヒーカップに愛を注ぎ込むこと。力でなく愛が全ての方程式です。
 昔、強い人は、負けて捕らえられると困る、という恐怖のエネルギーで世の中を回していました。これからは恐れでなく愛のエネルギーで回すことです。そしてそれをシェアーする気持ちです。

 競争、対立があります。世界銀行では90カ国1500人のスタッフが私のクライアントでした。それぞれ人間が違うのです。自分の価値観で押し付けることなく受け入れることが必要です。それには皆違うので共通項を見た方が物事の解決が早いのです。その共通項とは人間だということです。
 地球にいる時間は期間限定ですので、卒業する前に思っていることは、幸福になりたい、そう生きたいと思っているのです。そこでは何を幸福と思うかが違います。しかし1番の基本は生まれてきたことが幸せ、ということです。そこではシナリオ通りで、被害者ではないのです。本当に幸せになったらOKです。エネルギーが溢れている愛でリーダーシップを取ることです。


2016年7月17日日曜日

637「日本再生5」2016,7,17

 午後からの特別講演は中野裕弓です。ソーシャルファシリテーターで元世界銀行人事マネージャーです。案内のプロフィールは以下の様にあります。
「東京の外資系銀行で人事を経て、ヘッドハントを受けて世界銀行本部へ。日本人初の人事マネージャー及び人事カウンセラーとして、多国籍の職員のキャリアや人間関係のアドバイスにあたる。日本に帰国後独立し、最近はソーシャルリースという構想を打ち立て、世界中の人々が有機的に繋がる社会のあり方を提唱。「世界がもし100人の村だったら」の原訳者としても知られる。」
 
 実は私は中野さんとは10年程前からご縁があり、仙台天命塾にも年に2、3回お越しいただき楽しい講演、ワークを数年開催して頂いていました。お会いするのは久しぶりでしたので楽しみに参加してきました。
中野さんの講演の演題は「新しいリーダーシップのかたち」です。冒頭登壇するのに杖を突いていましたので驚きです。何かあったのでしょう。お話の内容を簡単に紹介します。

「2年前に脳管出血で倒れました。左脳の出血で右半身不随になりました。順調に回復してきて、今回は復帰後の最初の講演会です。これまでは狩り、ハンターの世界で生きていました。
 2年前の8月28日に倒れました。9年目の高校生セミナーを終えて、これが最後の回にと思って10日後でした。世田谷から横浜に引越して、朝の会議で家を出て5分ほど歩いて急に歩けなくなり倒れました。
 救急車で病院へ搬送されました。右半身麻痺になりましたが、左脳出血だと言語中枢が犯されて言語障害に成るのですが、幸い言語障害に成らずに済みました。当初は携帯電話で言おうとすると、「幼稚園」という言葉だけ声に出て他の言葉は話せませんでした。。
 しかし、言語が残ったので人に伝えていくことが役目かと思いました。右半身麻痺で、初の入院、団体生活を4ヶ月しました。そこで不自由は幸せと思っていました。朝、身支度をするのに1時間半掛かるのです。それは初めてのことでした。これまでは自分がコントロールできる世界で生きていたのですから。しかし、「不幸せ」は関係なかったです。普通は何でこうなったの、何で私が、と後ろ向きに考える人がほとんどですが、私は違っていました。
 
 人間にとって何が大切か、そして一番心に持っているものは、と1つ1つ検証する役目をしました。それはこれまで講演会で話していたことでした。その宇宙の法則、真理は健常者だけでなく皆に通じることでした。
 その宇宙の法則で大切なことは3つあります。
1つ、世の中に偶然は無い。私が倒れたのも偶然ではない。
2つ、絶妙なタイミングで起き、行われる。
3つ、乗り越えられないことは起きない。
 皆は大丈夫かと思っていました。入院してのリハビリには6ヶ月の限度があります。結局5ヶ月弱入院していましたが、身の回りのことは自分で出来ませんでした。妹が1週間ほど手助けに来てくれました。友人のお母さんがロミコミの読者で、手助けに来てくれました。 
 世田谷から横浜へ引っ越した1軒家では、車椅子での生活は無理です。この2年間の間、週に2日通ってくれ、介護保険、障害者ヘルパーがサポートしてくれました。日本だったので手厚くしてもらったと思います。

 3週間が過ぎて、左手で食べ始められました。練習も成しで出来ましたが、脳は凄いことをすると思いました。以前勤めていた世界銀行から生存証明書を出すように手紙が来ました。1年に一度出すようになっていて、その書類にサインをする必要があるのです。そしたら左手で書いてサインが出来ました。驚きです。しかし、まだ、右手でキーボードを打てないので左手で打っています。
 面白いことはいっぱいあります。車椅子で手助けを沢山頂きました。色んな段差が車椅子には危ないことも体験することが出来て、いっぱい気付きを得て、豊かになれました。体験した人が話して納得し、聞いた人がイメージさえできれば想像できます。そうすることで弱者への気遣いが出来るようになります。他の方にお願いすることが多いので、「ありがとう」と言う機会が増えました。ありがとう、の言葉に力があるのを感じています。
 

2016年7月16日土曜日

636「日本再生4」2016,7,16

 藤原さんの講演の最後にこれからの時代の変化を読み解くにあたり、配布資料の「米国が変わる、英国が変わる、いよいよ日本も変わる ~時代の大転換を乗り越える本格的日本再生戦略~」を使って説明がありました。
 その資料の始めに次の様にと記されてあります。
「米国では今までの政策を継承しない新しい大統領が選出されようとし、英国ではEUから離脱するかどうかの国民投票が行われる。こうした米英の根本的変化は日本に重大な変化を及ぼす。日本はこの時代に谷間で漂流しないために、自らの選択で未来を切り拓く必要がある。それは本格的な21世紀社会を先取りした戦略でなければならない。」
 
 そして言葉でこれまで時代の主たる価値観から、これから目指す新しい時代のキーワードの提示がありました。
(言葉の変化にみる時代の変化)右側がこれまでの時代 →左側がこれからの時代
 競争      → 住み分け
 利益      → 継続
 人工知能    → 人間の知能
 ビジネスモデル → 熟練
 経済優先    → 命>生活>経済の順に優先順位を確立
 統制      → 民主主義
 収奪      → 育成
 依存      → 自立と連携
 情報技術    → 人のコミュニケーション
 投資家     → 民衆
 巨大化     → 平準化
 効率化     → 持続可能
 移民      → 故郷に定住
 購買力     → 自給力
 短期的利益   → 長期的発展
 一極集中    → 分散
 均一      → 多様性
 外形的幸せ   → 内面的幸せ
 教条主義・原理主義 → 現実重視
 売買ゲーム   → 御用達とお役立ち
 グローバル   → 個性を力に
 戦争      → 対話と共生
 労働力     → 全員参加型社会
 収奪型農林水産行 → 育てる農林水産業
 知能の発達   → 頭と体のバランスが取れた発達
 富の源泉は資本 → 富の源泉は大自然
 労働が付加価値 → 付加価値は人と大自然が協力して産むもの
 等価交換の追及 → 等価交換と贈与
 敵と味方    → 進化と統合
 中央集権    → 地方分権
 生産者主権   → 消費者主権
 構造改革    → ボトムアップによる活性化

 そしてその時代のキーワードを文章にしてその考え方を纏めると以下の様になります。
(今までの時代の考え方)
 日本はグローバル競争に打ち勝つために経済優先、利益拡大の大方針のもと、情報技術による進歩と人工知能による知能の発達を促進し、富の源泉は資本にあることをよく自覚して、短期的利益を求める投資家の声を重視して世界的な売買ゲームに打ち勝ち、属人的な能力ではなくビジネスモデルに依拠した強さを伸ばし、思考や生活をシステムにより強く依存させ購買力の集中を図り、日本の国際競争力向上の為に生産者主権の立場から日本社会の構造改革に努め、政府に於いても中央集権による一極集中と統制を強化し、等価交換の追及と志向の均一化による社会の効率化と市場の極大化を図り、そういう体制に従わない世界の国々は原理主義、教条主義の国であると非難して敵と味方を峻別し、戦争も辞さず、労働力も農林水産業も極限まで高め、そのために収奪と言われることも恐れず、計測可能な外形的幸せの増進競争にどこまでも邁進してまいります。

(これからの時代の考え方)
 世界各国地域民族がそれぞれ個性的な強みを生かしながら住み分け、故郷に定住し、自立し、お互いに連携していく世界の中で、日本は命>生活>経済の優先順位を確立し、持続可能性の高い世の中をますます発展させるべく人間の頭と体のバランスの取れた発達を促進し、特に技術の進歩で衰退が懸念される人間の知能や人間のコミュニケーション能力の欠落を防止し、富の源泉は大自然にあることをよく自覚して、長期的発展を求める民衆の声を重視して個性を力に熟練の強化による世界的な御用達とお役立ちに邁進し、消費者主権の立場から日本社会のボトムアップによる活性化と全員参加型社会の実現に努め、政治においても経営に於いても民主主義、地方分権そして個性の尊重による多様性の拡大を強調して分散を強化し、等価交換を超える贈与をよく活用して富の平準化を図り、継続的な社会の進化と統合を大事にして現実重視の対話と共生によって世界の平和を守り、付加価値は人と大自然が協力して生むものであるという原則を忘れずに、より活力の高い労働力の育成、自給力の高い育てる農林水産業の発展を図り、人間の内面の幸せを追求して参ります。

 とても興味深い内容です。新しい社会を創る為の具体的な改革案も資料にありましたが時間が足りなく、そこには触れずに終わりました。これからの実践の中で具体的に提示されて行く事でしょう。


2016年7月15日金曜日

635「日本再生3」2016,7,15

 想念世界は甘いものでない。皆楽しいと思う時もあるが、喧嘩の世界も出る。現実は簡単に行き来できないが、想念世界はあっと言う間だ。そこは極端が隣り合わせの世界だ。だから気持ちの振れ方で参ってしまう。全てが同居していて、テロの憎しみと楽しいパーティーが同居している状態だ。
 気持ちの世界は現実を変えないと、こうありたいと思ってもならない。4次元をしっかりしないと難しい。天園と地獄はどういうことか、どうすれば良いか。己だけ天国へ行きたい。地獄は嫌だ。その為に何が出来るかと思っている。しかし避けていると地獄が来る。

 ここから先が大事。5次元の次に、天国と地獄の軸がある6次元で、自分の想念がどこにあるかだ。企業、国の運営も天国をもたらせるかどうかだ。
 次に悟りの次元がある。この世には天国も地獄も無い、幻想の世界だ。ジョンレノンの歌のイマジンの世界だ。世の中を動かせる方便として、「全ては1つ」、という7次元だ。しかしここだと何も変化進展しないので、役割として6次元をやっている。現実の地獄を無くするためにしている。だから地獄を見つけて行くべき方向を見せている。
 全ては1体でこの世を良くするには1~4の現実世界を良くするとで、想念世界も良くなる。これからは現実を変えるかだ。そこを天国的に変えて行くこと。1人1人の行動を変えて行くことで、悟ったときの行動だ。

 物事には始まりと終わりがある。ひどいところは、ブラックフォールで何処までも行く。時代はどうしたら終わるか、4次元が歪んで来る。この世の法則に反すると行き詰る。
 いざこざが起き、元気が無くなり、会社の空間が歪んでくる。それがブラックフォールだ。それが終わるには蒸発させることだ。英国がEUから出ることであり、日本の終戦だった。他では自分から飛び出すことだ。
 政権交代では変わらない。蒸発するか飛び出すことでしかブラックフォールから抜け出て変われない。そこがビックバンだ。何も考えないと真っ暗闇になる。
 ビックバンはこの世の始まりだ。新しいものは組織が作るのでない。エネルギーの塊りが作るものだ。善も悪も無い、心の底からほとばしるものから始まる。ただその1点、ここに在るもので始まる。だから政策、組織でない。考え方、エネルギーの塊りが形となって行く。それがそれぞれに進化して、有機体として形が出来てくる。
 今回はエネルギーが高まって来ている。日本もビックバンに今年は来ている。それでも1回で行くとは限らない。何回もかかる。全てはエネルギーで始まる。具体的戦略は次に生まれてくる。

 5000年前に農業始まった。野生の生活から栽培を始めて定住出来る様になった。それは革命で凄いことだ。そこで信仰が発展した。
 飼い猫は飼い主に抱かれ、愛されて生きている。農業は大自然に抱かれて出来る。祈り、反省して生きている。野性とは全然違う。いのちの原点は農業であり、価値を大自然が恵んでくれる。
 仕事はどちらでやっているのか。餌を取って来い、は狩猟動物で競い合いだが、猫が甘える、「ごろにゃん」が良いのか。狩猟は何処へ行っても定住しないし、税金を払わない。
 笑顔で仕事をする、自然の恵みを頂いて世の為、人の為に仕事をする。人が手を掛けると花が咲く。綺麗に沢山咲くことで文化、地域が栄え、発展していく。自然の恵みを活かして手を掛けてきた。
 政治が上手くいく光景は、小さい喜びで窓のぬくもりが各家に見える。この後にイノベーションだ。衣食住を整えることが政治の1丁目1番地。そこから世界平和に貢献できる。
 太平洋戦争に負けて10日目、8月25日に昭和天皇がそのことについて述べている。その20日後にマッカーサーと会った。戦後1ヶ月でマッカーサーのこれからのことに意見を述べている。これからは平和政策でと。
 手を繋ぐ大きな力を作る。身近なところでやって方向性を作っていく。今は英国の様にお手上げになる。その時、新しいものを打ち出して行く必要がある。原点は1元論で敵、味方が無いエネルギーの塊りがスタートだ。
 現実世界を立て直す。小さな家の幸せを作れる環境を作る。衣食住から始める。」

2016年7月14日木曜日

634「日本再生2」2016,7,14

 広島に伊勢志摩サミットの後にオバマが来た。G7の外相も広島に集まった。原爆投下したことで20世紀の政治を変えた。原爆の破壊は大変なことで、勝者、敗者無く、人類が滅ぶと実感した。これからは対戦でなく政治をしようと戦勝5カ国が国際連合を作った。そして国の国境の変更をしないと約束した。しかしその変更を米国、英国、仏国はやった。ベトナム、アフガン等、どの国でもぼろ負けした。そして今は国内テロも始まりもう勝てない。国連を作って15年で広島の誓いを破って、国家滅亡の危機に至って又広島に来た。そして反省した。
 その中でトランプが出てきた。叩き上げの軍人がトランプについている。ネオコンはクリントンでもっとやろうとしている。しかし大衆の心を捉えたのがトランプだ。彼は民の思いを語らせている。質問を投げかけ気持ちを引き出している。意味ある死に方を求めて自爆するテロには、1日でも長生きしたい兵隊は勝てない。

 その後、伊勢神宮に行った。平和とは全ての諸国民に衣食住を与えることだ。自国で農業をさせ、食べ物を与えることで平和になる。伊勢神宮は農業神だ。
 我々は大事な役割を果たす。民が賢くなって政治が変わる。世の中が変わり、意識が変わって政治が変わって行く。
 赤ちゃんには善も悪も無い。善と愛情の塊りだ。全てはここから始まる。日本の凄いところは1元論だということ。
 最初はエネルギーの塊りで、あまり動かず点として存在する。これが0次元だ。
 生長し学校へ行き、学校と家の線上を歩くようになる。これが1次元。0次元から1次元へ上がり、自分ひとりで生長する。やがて電車で中学、高校へ通学出来る様になり世界が広がる。
 そこを卒業して次は2次元だ。車で好きなところへ行き、又世界が広がる。
 更に3次元は飛行機で世界の人達と遊び、仕事をする。経済発展も同様に発展していく。鉄道で1次元、道路で2次元、空港で3次元、政治も同じだ。
 4次元は時空、時間も1つの次元。年配の人が若い人に向かい教える。時間をかけて教える。時間をかけて生長することで偉大なことが出来る。
 それは20年前までで、ここからもうひとつ次元が変わり、5次元目が生まれた。それはITで想念の世界で、時空と違う世界だ。時空は有限の世界だが、想念はあの世の世界で、そこでは時空が潰れる。メールでは溜まったものを見て返事が出来るので時間が潰れている。空間は世界中と通じている。
 会社は5次元目が開いて、拡大し、経済も発展した。大学のゼミでは、皆が議論し、想念の理想を考えて、あるべき世界を作る。そのことを今は小学生からやっている。想念の世界を作っている。
 これまでの会社は動いて、行動して作るものだった。理念、戦略、価値観を作ると変わる。今とまったく違う会社が始められる。今のシステムを直すのでなく理念から入る。結果的にこの方法が強い。職人技を想念に入れないと振り向いてくれない。若い人は中学から想念の世界を作って5次元へ行っていて、時空に興味なくなる。車、飛行機が要らない世代だ。
 各次元を整えるのが本当は大事だ。今は偏っているし、逆に退化して世界が狭くなっている。基本の身体が整っていない。これから現実を作っていかないとダメ。それらが観光、農業に揃っている。今はインターネットを使わないと観光、農業が売れない時代だ。

2016年7月13日水曜日

633「日本再生1」2016,7,13

 2016年7月2日にNPO法人日本再生プログラム推進フォーラム主催のフォーラム2016「新しいリーダーシップのかたち そしてマインドフルネス」が開催されました。私も会員ですので参加して来ました。その様子を紹介します。
 基調講演はこのNPO法人の理事長の藤原直哉さんによる「平和で温かい日本を再生するために」~危機をチャンスに変える日本再生戦略~です。

 「このNPO法人を設立して10年が経ちます。小泉内閣の時で規制改革の頃に始めました。この20年はどうなったのか。ひとつも上手くいかない。私は観光と農業を大きな柱にと提言してきました。それは歴史の必然だ。それで地域起こしをしていくこと。リストラでは無理で、まずは土から再生することだ。そして観光と農業で元気になってきた。もしこれをやっていなかったら何も無くなっていた。

 今、英国、米国はそのようになっている。英国はEU離脱したらどうなるか。誰も考えていないで提案した。国民投票で離脱が決り、次に何も案が無いので大混乱が起きている。
 米国の次の大統領はトランプになるのか。クリントンは後ろが良くない。しかしトランプで良いのか。どう見ても彼は尊敬できない。経営者で不動産屋で信用できないし、品が無い。しかし米国に3億人いる中で出てくる。国民の気持ちに空洞が開いた時、どんな政治家が出てくるのかだ。政治家だけでなく世の中は極まった感じがある。国民の後を追いかけて、少し先の事を言っているだけで、10年先をしっかり言える人がいない。国民は割れていて暴動、テロなどに晒されている。

 日本も危なかったが、安倍さんが総理大臣になって、しかし国民は狂わなかった。普通の人は給与を貰うだけだが、産業、経営は大変だ。
 健康で持続可能性のあるロハスの考え方が必要だ。成長やお金が先では無く、生活が世の中の原点だ。ロハスの考えは米国から出たのだが、その中に何かが足りない。思いを形にする時に、何かが足りないとしたらどうするか。普通は思想、信条、政治、哲学が違うと考えるが、しかし日本は違う。頑張れば何でも出来ると考える。

 世界は今、のた打ち回っている。英国も政治家にアイディア無い。EUにいたら未来が無い。だったら出るしかないと国民は思う。政治家はEUにいるしかないと思う。しかし未来は無い。これから大恐慌が起きる。それならEUにいてもしょうがない。このままでは幸せ、未来の安心は与えられないので我慢するしかない。皆ばらばらだ。
 EU離脱の先にするのは衣食住の確保がまず第一だ。今から90年前にロシアで共産主義革命が起きたが、西側の人達に共産主義社会では失業が無いと言って拡がった。がそこに真理がある。多くの人が求めているのは家であり、安心して家族がいて食事が得られ、医療を受けられることだ。その後に向上しようという気持ちが出てくる。しかし、今は衣食住が危うくなる状況だ。しかし政治家が不勉強だからそこに気付いていない。

 中国には脅威論があるがそれは違う。お金を中心の国で、そこにあるのはお金儲けだけ。毛沢東がいた頃は国民は飢えていた。ひどいこともしたが皆を豊かにした。今の中国は農民を愚民にしている。このままでは潰れるのは明らかだ。
 政治は政策ではない。政治とは、人々が安心して暮らせる環境を作り、未来の方向性を示し、そこに皆を集めること。今の総理大臣は権威が無い。お金が欲しい人だけが国を支えるだけで人で集まらない。

 米国も日本がうっとうしい。自分の事は自分で考えろと思っている。政策を紙に書くのは簡単だが、これから国民の衣食住が危うい。ここでは日本は変わらない。民衆から変えるしかない。
 沖縄から2万年前の人骨が出ている。5000年前に農業が始まり、官僚制度は1400年前くらいで、しっかりしたのはここ30年だ。これまで日本は民政自治をして衣食住をまかなってきた。元々我々日本人は地域に任意の人が集まり、助けあって生きてきた国だ。先の東日本大震災で官僚政治が止まった時に、我々の眠っていた遺伝子がオンになった。しかし世界の国々は違う。戦争略奪だけで、リセットが起きると戦争に走り、大虐殺が起きる。日本がリーダーに成らないと成らない。
 英国のEU離脱決定の大混乱の中、日本に世界のお金が集まった。政府は腰抜けて打つ手が無いのに、集った日本は政府は潰れても国は潰れないと思われている。日本は時代に合わせて政府を変えて発展してきた。他の国々は政府と国が共に、多くは内戦になり潰れてきた。しかし日本は政府を改め、国を発展させる国柄だ。

2016年7月12日火曜日

632「岩手巨石巡り6」2016,7,12

 冠山蝙蝠岩弘法大師霊場は花巻市浮田町毒沢南にあり、丹内神社から10分弱で直ぐに到着です。
「当霊場は、伝説によれば、後の弘法大師空海が、唐の国(今の中国)に渡る前の諸国巡錫(じゅんしゃく)の途中に休息されたところ、全国に数多くある杖立て伝説が語り伝えられている一つの霊場である。」
とあります。果たして弘法大師がお越しに成ったか分かりませんが修験の場として活用されたのでしょう。大師堂奥の巨石の室には人がようやく入り込める隙間があり、中は3畳程の空間があり大師様が祭られています。周囲の山には巨石がごろごろと沢山散在してあり。これらも明らかに人工のもので何らかの影響で崩れて今の様相になったのではとのことです。






 多岐神社は北上市立花にあります。北上市に向かう国道から左に下り山間の集落、田んぼを抜けて奥まったところにあります。以前にあった鳥居が無くなっていましたが、静かに社が、その奥には東光水の滝がありました。2mほどの巨石を滝が流れる姿は心洗われる感じです。
 多岐神社由来は以下です。
「(北上市)指定文化財 正一位 多岐大明神
 抑[そもそも]、多岐大明神と申し奉るは、往昔人王五十代桓武天皇の御宇、征夷大将軍坂上田村麿、勅命を奉じ東国の鬼神首領、悪路王高丸其の外これに組する鬼神共を退治の為、陸奥に下りけり。
 稲瀬の奥なる三光岳に潜居する岩盤石と申す鬼神、悪路王に組して、余多の手下(を)擁して其の勢力大なるに、将軍三百余騎を差し向けて攻めるも、巌窟峻険にして容易に攻め難く、止むなく北東に迂回して背後より攻め破らんとせしも、路に迷いて難渋、加えて六月中場の炎天、軍兵渇して疲れ倒れる者出る始末なり。
 このとき八十余の翁、薪を背負いて通るを、此の辺りに清水の湧き出づる処無きやと問うに、此の先に清水の湧き出づる泉あり、下流に瀧有りと申したれば、その瀧に到りて陣をとり、渇を癒しければ、兵勇気百倍となり士気大いに揚がる。而かして翁の案内にて三光岳を急襲至しければ、流石の岩盤石も三百余打討られ北方へと逃げされり。
 将軍翁を召して其の功を賞し、砂銀を当分として与えたり。
 其の後将軍、鬼神悪路王其の他の鬼神共を討伐、帰京のみぎり、当所に立ち寄りて、かつての翁を尋ぬるに、村人申すには其の様な翁の住居も無く知る者も無しと、かへりみるに此の地に東光水と申す瀧ありて、この水にて妻の木の枝なるを煎じて用いれば病気直ちに全快するとの霊地あり、翁は其の瀧の化神に非ざるかと申し上げたれば、将軍不思議に思い、瀧に参りて見渡すに……瀧の下なる石に砂銀置かれ在るを見る、些ては矢張り翁は化神にて征軍の難渋しあるを見兼ね、自づから御導引きになられたに相違ないと、その有難さに、瀧の落つるに向いて三度礼拝し、命じて一社を御建立、多岐宮と号し崇め玉もう。
 ときに、延暦二十一癸未年八月の事なり。
 後代に至り藤原仲光、立花村高舘に住みし頃、干ばつ冷温が屡々有りたれば村民困窮の処、東光水の流れる処は独り五穀実りしは多岐宮を祈誓護持し参りし仲光の至誠通じたるか、神の恵みに村人その有難さに参詣怠らずとか、云々。此の由、都に聞こえければ、関白藤原頼通、帝に奏上成りたれば、帝此れを嘉みし、三井兼平を勅使として御遣わしになられたり。
 依つて御堂三間四面を再建され、境内二丁四方、山林十丁を附属して神社守護の礎とし、稲倉大明神と改号せり。
 御堂再建を祝つて三井兼平
「都にて聞きしに満さる多岐の宮  峯の古木に照らす月影」と詠みたり。
 時に長元八年四月、後一条天皇の御宇なり。
 文政七年に至りて、此れまでも神社の修復、改築は数度行われてきたのだが破損甚だしくなりたれば、南部家の地頭桜庭十郎衛門の助力と近隣の寄附により建立したのが現存の神社にして、彫刻の精巧さは稀少の物とされている。
 多岐神社例祭 宵祭り  九月十四日  本祭り  九月十五日」






 樺山遺跡は北上市稲瀬町にある縄文遺跡でここは格別なロケーションでお気に入りの所です。太陽の強烈な光を浴びながら暫し古の時空に遊びます。木内さんのお話も弾みます。




 樺山遺跡は、立石をともなう石組みの配石遺構(ストーンサークル)が注目を集め、国の指定史跡になっています。以下のような紹介があります。
「この遺跡は、縄文時代中期の配石遺構群を伴う、縄文時代前期末から後期にかけての集落跡です。特に、配石遺構と呼ばれる石組み群が、丘陵西側の緩い斜面部から平坦部にかけての一帯に不規則に分布し、石を組んだモニュメントが37個発見され有名になりました。
 東側の高台上には約5,000年前の村が、西側の斜面には約4,000年前の村があり、モニュメントの造られた時期は謎の一つです。 
 個々の石組みの石の並べ方にいくつかの型が認められますが、花崗岩(かこうがん)の細長い川原石1個を立てた周りに、数個の山石を放射状に並べたものを典型とします。石組みの下は少しくぼんでいますが、土こう(あな)と言えるものではありません。石組みに伴って出土した土器や石器から縄文時代中期のものと考えられます。
 配石遺構は、縄文時代前期から知られていましたが、樺山遺跡以降の代表的なものとして、秋田県鹿角市の大湯勘定列石があります。これは縄文時代後期のもので、石組み群の中の日時計と呼ばれているものが、樺山遺跡の石組みに似ており、樺山遺跡のものを祖源とみることができます。」

 最後の目的地の磐神社は奥州市衣川区にあり、田んぼの中にぽつんと神社があります。御神体は後ろにあるアラハバキの巨石です。巨石の大きさは幅は10m、高さ4mで、近くには安倍館跡があり、安倍氏が崇敬社で「荒覇吐神(アラハバキ)」として祀ったようです。






 夕暮れの中、全ての予定を終えて帰路に着きましたが満月も綺麗です。仙台駅には20時前に到着して目出度く散会となりました。




次回の木内さんの巡りは山形県を中心に9月18~19日ですのでご縁の方は楽しみに参加下さい。

2016年7月11日月曜日

631「岩手巨石巡り5」2016,7,11

 伝承園は遠野市土淵町土淵にありますので、デンデラ野から10分弱ほどで着きます。伝承園は遠野市の第3セクターの運営のようで以下が紹介です。
「遠野伝承園。遠野地方のかつての農家の生活様式を再現し、伝承行事、昔話、民芸品の製作・実現などが体験できます。園内には国の重要文化財旧菊池家住宅、『遠野物語』に話者であった佐々木喜善の記念館、千体オシラサマの御蚕神堂(オシラ堂)などがあります。」
 曲がり家を見学し、昔のこの地の農家の生活模様を記録したビデオを皆さんで鑑賞しましたがとても興味深い世界でした。丁度、囲炉裏を囲んで語り部の遠野の昔話を聞くことも出来ました。暫し遠野の伝承世界を楽しみました。
http://www.densyoen.jp/index.html




正午前に少し早めの昼食を遠野ふるさと村で郷土料理のひっつみの定食を美味しく頂きました。



 午後はふるさと村から更に北の山手に進み、遠野市附馬牛町にある早池峰神社に向かいました。早池峰山を御神体にするもので手前に薬師岳があり両山の山頂を繋いだ南方に鎮座しています。御祭神は瀬織津姫命で縁起は以下です。
「大同元年(806)、来内村の猟師藤蔵が山中で十一面観音の尊像に遭遇。感銘して、後に早池峰山山頂に奥宮を建立した。その後、藤蔵は普賢坊と名を変え、現在地には新山宮を建立した。斎衡年中(854~857)、慈覚大師が当地に宮寺を建立し、山頂の霊池に因んで妙泉寺と名づけ、新山宮を神宮とした。明治の神仏分離により、早池峰神社と改称した。」
 広い境内で本殿の両脇に雌雄のいちいの木の古木があり、その他杉の巨木の木々があり世間と隔絶した荘厳な世界です。木々の間を通り、燦燦と降り注ぐ太陽の光に暫し癒され、木々の息吹と風に戯れの心身満足の時間です。
 http://www.genbu.net/data/mutu/hayatine_title.htm








遠野から離れ花巻市東和町へ向かいます。丹内山神社はアラハバキの巨石がある立派な神社です。かつて坂上田村麻呂や物部氏、奥州藤原氏などの信仰も篤く、高橋克彦氏の歴史小説「火怨」にも登場する神社です。その創建などは以下の記載があります。
「丹内山神社の草創は今から1300年より昔。この地を開拓した神である多邇知比古神(たにちひこのかみ)を祀ったと伝えられています。が、境内にはアラハバキ神の巨岩が鎮座。アラハバキ神は古事記や日本書紀に登場することのない、謎の神です。かつてはこの神を祀っていた神社のほとんどが、ご祭神を変えてしまいました。蝦夷の神、物部の神、製鉄の神、賽の神などとする説がありますが、本当のところはわかっていません。ただ、アラハバキ神が祀られているところには必ず磐座があると言われています。この丹内山神社も恐らくはアラハバキ神を祀るために草創されたのではないでしょうか。
 創建は承和年間(834~847年、平安時代)。弘法大師の弟子である日弘が不動明王を安置したことによります。当時は「大聖寺不動丹内大権現」と称しました。藤原清衡の篤い信仰を受け、また江戸時代には南部藩主の祈願所として繁栄します。」
 この地は蝦夷の聖地です。アラハバキの大神の巨石の胎内くぐりを楽しんで巨石のパワーを頂きました。 
http://www.muragon.net/blog1/2011/11/28_2125.html