2015年8月27日木曜日

479「神技」2015.8.27

 8月24日月曜日は明らかにブラックマンデーでした。日本の株価は大きく下げ、上海、ニューヨーク、ヨーロッパと世界に波及し、今だに乱高下しています。2008年のリーマンショックになぞらえて上海ショックといわれるかもしれません。
 8月12日に中国天津市の倉庫の大爆発は驚きの惨事でしたが、その事実が明らかになるに従い、影響は多方面に広がりバブル崩壊の引き金を引いたような感じがします。金融崩壊、経済崩壊、引いては社会システムの崩壊から新しい秩序への変換、構築へと向かうのでしょうか。地獄の扉が開いたのか、天国への扉なのか、やがて明らかになることでしょう。
 しかし、ある方の予測では、近じかに底を打って反転し、その後数ヶ月先、年内10月頃に本格的な大暴落、大恐慌の引き金が引かれるとのことです。果たして如何でしょうか。未来は神のみぞ知る世界です。

 23日の午前中に宮城真向法体操会の修練会がありました。私が指導する教室ですが30数名の方が参加して下さいました。7月26日に東京本部から佐藤良彦会長にお越し頂き行われた段級審査の免許状が届いていましたので、修練会の冒頭に参加の皆さんにお渡ししました。
(7月の審査会の内容は以下を参照下さい。 
468審査2015.7,31   http://tenmei999.blogspot.jp/2015_07_01_archive.html)

 5級から最高位の10段までです。今回10段を拝受しましたHさんは82歳でかれこれ30年の真向法の実践歴を経て晴れての授与です。誠にお目出度きことです。
 真向法の免状は各級位、段位で評価表現が異なります。これまで宮城はHさんの9段位が最高位でしたので、今回10段位の免許状を始めて読んで私からお渡ししましたが、その表記に驚きました。その内容は以下です。
「免状
10段
 H殿
貴殿は永年に亘り真向法体操を研鑽練磨され、その心技体ともに入神と認めます。
 依って頭書の段位を授与します。
 公益社団法人真向法協会
 会長 佐藤良彦」

 10段位の表記は「入神」です。将に神の領域に入るということでしょうか。
入神の意味は
「技術が上達し、人間わざとは思えない境地に達すること。」とあります。これ以上は無いというレベル、境地です。神とは摩訶不思議なことが出来る能力を持つ存在です。
 かつては10段位は90歳を越えないと受験できないものでした。平均寿命が1950年で男性55歳、女性60歳、1960年で男性65歳、女性70歳です。その当時の90歳は将に健康長寿の最高レベルであったと思われます。現在は2014年で男性は80,5歳、女性は86,8歳です。何と我が国民は長命になったことでしょうか。しかし長命で健康であることが絶対の命題です。

 80有年この娑婆世界で生きているといろいろなことに遭遇することでしょう。Hさんは福島県の南相馬市から毎月欠かさず修練会のお越しいただいています。先の東日本大震災で福島原発の事故の影響もあり苦難の時期もあり、又この8月には息子さんを癌で鬼籍へと送るという辛苦にもあっておられます。その中で福島の南相馬に真向法教室を立ち上げて、善き支援者、縁者と真向法をその地に普及する努力もして下さっています。
 そして今日はその南相馬教室の指導と審査に出向いてきました。修練会には25名程の参加で、初めての方が9名程おられました。楽しく笑いの中で真向法を指導してきました。産声を上げて3年目ですのでいろいろな課題がありますが、Hさん、Sさん等の指導者の熱意で着実に根を張りつつあります。
 Hさんにはこれから益々の研鑽練磨、精進努力をしていただき、人間としてのその道での範となることを、これまで以上に期待したいと思います。名は体を現す、と言いますが、文字通り頂いた名に甘んじる事無く、それにふさわしい生き方をされることでしょう。全ての終わりのない始まりともいえます。

 さて、私もありがたく九段位の免許状を頂きました。これまで8段位でしたが、その免状の表記は以下でした。
「貴殿は永年に亘り真向法体操を研鑽練磨され、その心技体ともに奥義と認めます。」
そして9段位は
「貴殿は永年に亘り真向法体操を研鑽練磨され、その心技体ともに神技と認めます。」
です。
 心技体の奥義を極め、神技に達したということでしょうか。それぞれの意味は以下のようです。
奥義「学問・技芸・武芸などの最も奥深い大切な事柄。極意。おくぎ。」
神技「神でなければできないような超人間的な技術・行為。かみわざ。」



私が真向法の指導者への道を歩まなければ果たしてここまで継続できていたのか分かりません。技を完全に実技が出来て、健康を獲得できていた時でピークをなして、慢心の中で他へと意識を向けていたかもしれません。真向法の審査基準の評価が実技40点、継続40点、健体康心20点は理に叶うものです。
 そして心技体の3つの真理値を得たとしても、継続には更に2つの真理値が必要です。その2つとは義務と譲でしょうか。己の人としての義務を果たし、必要な縁者に譲し、ギブし与えることでしょうか。
「学ぶ実践とは教わることでなく、教えることの中にある」
 は我が師の教えの1つであり、常に心にある言葉です。
 全ては先人の叡智を学び活かさせていただき、更なる成長、進化を出来るかにあります。
 今回「奥義」を頂いてから9年で「神技」を頂きました。かつてであれば80歳を越えて到達できる世界ですが、その称号を早くにいただけたこと、謙虚に又1歩を進ませていただきます。
 これからも協会本部の佐藤良彦会長のご指導の下、新たな気持ちで範士九段として淡々と、九識を目指して行きたいものです。